明暗のみで描く・・・
ジェッソとはアクリル絵の具の下地剤の一種で
主に白を使います。
ジェッソの中に色のついたカラージェッソか有ります。
カラージェッソには 白・黒・赤・黄・緑・茶など数種の色味が有ります。
今回はバーントアンバー(こげ茶)を使って描いています。
これは単色画で用いる明暗のみで描くカマイユ技法です。
まずキャンバスボードの画面全体にカラージェッソを地塗りします。
次にバーントアンバーに白を加え階調だけで描く明暗法です。
カマイユの語源はギリシャ語のkamaiとされ低い起伏を意味し
レリーフ効果を持つ単色画の事を言います。
又 イタリア特産の貝細工装身具のブローチなどのカメオも
カマイユの同意語とされています。
ここにカラージェッソの作品を使った3点をご紹介いたします。
共にF4号(24.2×33.3)㎝です。
芦ノ湖畔は遠景の陸地や建物の影が
バーントアンバーの純色で最も暗い部分です。
湖面のさざ波の影は少しホワイトが足され
画面手前の桟橋は更に明るく
街灯の頭部は最も明るく描かれています。
神将は 背景の黒闇の中に仏像の体が溶け込む様に
あるいは飛びだすように
立体感の有る描画となっています。
ウル・ナイルの踊り子は
背景の純色とコスチュームのヒダの明暗
顔のかすかな明暗もしっかり捉え
装身具のハイライトまでの階調を見事に表現しています。
※この作品は今年1月に開催されたアトリエ展に出品された作品です。
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