祇園囃子の聴こえぬ街へ・10
宵山屋台グルメについては今まであれこれ紹介してまいりましたが、今回は正当派宵山グルメスイーツ道をご紹介。
まず有名どころ、菊水鉾の「したたり」。
亀廣永(かめひろなが)さんがつくっています。
これ実はお店で一年中買えます。
けれどもやはり夏がおいしい。
澄んだ琥珀色は、黒糖の味。
きりっと冷やして切り口がすきっと立ったところを食べたい。
そして占出山の吉兆あゆ。
占出山の御神体は神功皇后さんで、釣りで戦況を占おうとした伝説に基づいています。
だから上のサイト内の写真では判り辛いですが、片手に釣った鮎を持っている。
その鮎がこれだ。
ぴっちぴち。
吉兆あゆは、大極殿(だいごくでん)本舗さんがつくっています。
普通の鮎なら初夏〜夏の終わりくらいまで買えます。味はおんなじ。
このお店の超有名スイーツ、琥珀流しの美しいこと……!
9月は葡萄ですよ!
なお、ちょっぴり脱線して、あんこが苦手、だがあんこを包むものは大抵美味しいと思う因果な体質を持った自分がこよなく愛する和菓子がこの「鮎」または「若鮎」。
カステラ生地を薄めに焼いたもので求肥やお餅をくるんだお菓子です。
あっちこっちのお店で出していて、どこも大きな外れがないのが良いところ。
変わり鮎としては、鼓月の「冷しかつら川鮎」が最高。中身がわらび餅で、冷やしていただきます。
今年のシーズンはもう終わってるので、良かったら来年に。
平安殿の「あゆ すいか味」も捨て難い。ちゃんとスイカの味がします。
通販には通常あゆしかないみたいです。ぜひ京都までおいでませ。
閑話休題。
他にも岩戸山のたまご煎餅とか、太子山の鉾調布、黒主山の食べられるちまきなんかがありますが、今回は割愛(ごめんなさい)。
トップ写真は、鍵善良房さんの「祇園まもり」。
これも調布。読みはまんま、「ちょうふ」です。
調布とは、カステラ生地で求肥やお餅を巻いたお菓子。
つまりは上で説明した「鮎」とかたちが違うだけ。
鮎は季節ものですけども、調布には特に季節の縛りはありません。
いいお言葉だ……。
書き出して読み返して気づきましたが、原文「コロナウウィルス」ですね(笑)。ウイルス憎しのあまり気合の入った発音になったかのようです。
この限定バージョンの和三盆入り求肥がめっっっぽう美味しかったので、今年限りと言わず、ぜひ来年もまた出してほしい。こころから。
まだ続きます、正統派宵山グルメ。
次回は真の「究極の宵山スイーツ」を。