見出し画像

京都三大古本まつりのあれこれ

京都古書研究会さんが主催する、京の三大古本まつり。
今回は小ネタです。
今までの記事は以下のマガジンにまとめてあります。


昨日の記事のトップ画像。
これは、萩書房さんのラベルです。
心配ご無よう!? 萩書房。
自宅の全部の本を確認はさすがにできなかったので、他のパターンもあるかも。
このイスラムチックなフォント&絵柄が好きですね。


本日のトップ画像は紫陽書院。
どうですよ、このリリカルさとあいらしさ!
下のリンク先にも、値札画像ございます。自分の本棚にも、探せばまだある筈。
古本屋さんって、絵があるかどうかはともかくとして、店名入った値札を見返しなどに貼っていることが多いんですが、大抵は会計の際に全部べりっと剥がしちゃうんですよね。
でも、後々「どこの店で買ったぞ」て振り返ることができるのも楽しいので、店名部分だけでも残してくれると嬉しいなぁ。


京都三大古本まつりの何が好きって、それぞれの名前が好きですね。
この統一感の無さ。
始めた時期が異なるとはいえ、一団体がやってる同内容のイベントって、普通もっと名前を揃えませんか。
「春の古書大即売会」「下鴨納涼古本まつり」「秋の古本まつり」が、同じとこが主催のイベントとはあまり思わないですよね。夏はこのままとして、他は「岡崎春の古本まつり」「百万遍秋の古本まつり」とかに揃えるのがごく一般的かと。
普通は訴求力的にも後からでも揃えていこうと思うものでしょうが、全くどこ吹く風なのがたまらなく好きです。京都だなあと思う。

そして実は現在、このまつり、四大まつりになっております。
「古書会館de古本まつり」。京都古書会館にて2月開催。今年で第6回目。
これもまた統一感の無いネーミング(笑)。大好きです。
実はわたしはまだ参加したことがない(ごめんなさい)。来年こそは。


古本まつりの思い出。
もうこれは、数え切れない。

そういえば近年の春の会場にて、年配にさしかかったくらいの男性と大学卒業したかな、くらいの若い女性の二人組を目撃しました。漏れ聞こえる会話からどうやら男性は大学の先生のようで、「さあ僕のこの豊かな知識はどうだい」的にとくとくとお話しされているのが内心で「わぁ……」となりました(笑)。
女性の方は、ものすごく絶妙な相槌と感心ボイスで、でもコレ男性側がおそらく内心で望んでいるのであろう「ステキ……(はーと)」的な感情は一切無いと思われる事務的お愛想モード全開で、大変微妙な心持ちに。
こういう男性って美術館や博物館ではよく出没するけど、まさか古書市にまで出現するとは。

ちなみに自分はカップルで行っても全くの単独行動で本を見るので、傍から見るとただのひとり客。
圧倒的に若いカップルさん、ごく稀に年配のご夫婦で、ずーっとぴったりくっついて移動してるのはすごいなあと思います。好きなジャンルや、見るスピードがばっちり同じならいいですが、自分は気が短いのできっとイラっとしてしまう。こころが狭いのです。


一番記憶に残っているお客さんは、猫巻きおじさん。
猫をね、巻いてるんです。
首に。

トラジマちゃんだったかなぁ、実に器用に肩の上に乗って、くるんと。
「生まれた時からここにいますけど、何か?」みたいな顔して。
おじさん側も猫ちゃんには全く無頓着。まるでそこには何もいないかのごとく、ごく普通に棚の間をうろつき、背表紙を覗き込み、本を買う。その動きに本猫が時々微妙に体を動かしてバランス取ってる。完全な一体化。
初めて見た時は、文字通り二度見しました。「ん? ……え、いや、ええッ!?」的に。

ぴったり肩の上に乗って、にゃあとも言わずに会場をきろきろ丸い目で見回して、かわいかったなぁ。すごく触ってみたかったけど、声をかける勇気がなかった。今ならかけられるのに。

きっと毎回来られていたんでしょうが、会期は数日間あるので、必ず毎回出会える訳ではなく。でも結構な確率で目撃してました。夏の暑い中でも肩の上。

目撃した時の体格と年月から考えて、もう虹の橋のたもとに行かれてしまっているだろうな。長いこと目撃していないし。
ああ、ほんとに声をかければ良かった。お写真撮りたかったな。


次は真夏の下鴨納涼古本まつりですね。
このまま感染の広がりが抑えられて、無事に開催されることを心から祈っています。
とは言えまだまだ油断は禁物な時期。
秋にもあります。そして夏は本当に救急車が来たことのあるレベルで暑いです。皆様あまり無理はなさらず、秋のご参加もご検討ください。

どうか世の中のたくさんの古書店さんが、それぞれの街でそれぞれに生き残れますように。
こちら、ぜひご一読ください。
本日で最後です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?