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【はがきサイズの短編】赤いポストの陰に山羊 テーマ:ポスト

ぬそっとポストの陰から伸びた影は、まぎれもない白山羊だった。

昼休憩から帰ってきた局員、林田は郵便局に入ろうか迷っている山羊を不思議に思い声をかけた。

「あの、何か御用でしょうか?」

くるりと振りぬいた山羊は、いたって真面目な顔つきでゆっくりと頷いた。

「配達員募集のチラシを見てきたんですけど。」

「配達員。」

思わず林田はリピートした。だって、山羊が郵便配達?

「あの、失礼ですが、どうして配達員に・・・?」

すると山羊は当たり前と言わんばかりに、

「ハア、郵便に関わる仕事がしたかったからです。」

と言った。

しかし、何かを思い出したのか、誠実な表情に不安が差した。

「ところで、一つ心配事がありまして。」

「なんでしょう?」

林田は身構えた。

「ぼく、飲食業は初めてなんですけど大丈夫ですか?」

一瞬の沈黙が降りた。

林田は笑っていいのかわからず、山羊と同じように厳かな表情をつくり、小声でゆっくり言った。

「大丈夫じゃ、ないです。」

山羊はのそのそと帰っていった。


Fin

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こんにちは!高木梢です。

今回のテーマは、「ポスト」です。

ポストっていうか、この作品は「山羊」がメインですね。

そういえば、山羊って本当に紙を食べるのかな?と思い調べてみたら、上野動物園のTwitterがこんなことを言っていました。

そ、そうなんだ・・・。

逆に、昔の紙(和紙とか)は本当に食べられるの・・・?

草食べるし、紙は繊維だし。さすがに無理か。

なんてとりとめのないことを考えておりました。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
素敵な画像をお借りしました。



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