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【はがきサイズの短編】お忍び王子?アキラ☆ テーマ:野原

チャオ☆
ボーイズアイドル青春マンガ『ミニ☆メモリーズ』のカリスマ王子のアキラです。

ミニメモは深夜アニメ化され来月には2.5次元ミュージカルにもなる、その世界では最近人気な作品だよ♪

さて、今日は久しぶりの休日!僕は一人でどこに行くのかっていうと…

…ここまでは、表向きの王子の姿。

アイドルのアキラは、切れ長の目の動きや長い指先などすべて計算してカッコよく踊る。
やりすぎなくらいキザな台詞も、ギャップを狙ってのことだ。

そして、素の自分は絶対にミニメモラーに見せてはいけない。

だって、アキラが実は甘いもの好きでこれから野原でピクニックをするなんて、皆をがっかりさせちゃうから。

自作のフルーツサンドをバスケットに詰め、ルンルンと自転車を漕ぐ。王子様が自転車!背徳感でクラクラする。

僕の心のように晴れた空、一人だけの原っぱ、柿と生クリームのサンドイッチ。ベンチに座って、もっさもっさと食べていたら背中に視線を感じた。

振り返ると、中学生の女の子みたいだ。

「あわわ…夢にアキラ様のお姿が…なんて美しいの…カズネ、一生分の運を使い果たしました…。」

ふむ。見つかったなら、仕方ない。

僕がニコッと笑いかけると、あの子は「ぎゃんっ!」と叫んだ。

「大丈夫かい?プリンセス。今会ったことは君と僕の秘密だよ。」

アイドルスイッチ、ON。僕は近づいて、カズネちゃんと自分の小指を絡めてささやく。

「や・く・そ・く。」

声にならない絶叫が青空にこだました。


「…てな展開、どうよ?」

アラサー漫画家、saoriは内輪ノリハイツの一室で日光を浴びるお姉さんに聞いた。

「は?インディアンサマー?」

「どうやったらそう聞こえるんだよ。あー、もう思いつかねえよ〜」

「あのさ、ここあたしの部屋なんだけど。あんたは隣の外輪ウケハイツに帰りな。」

「へいへい」

saoriがのそのそと出ていくのを見送ってから、お姉さんは呟いた。

「柿サンドはありだな…。」 


Fin



こんにちは!高木梢です。

今回のテーマは、「野原」です! (といっても全然出てきませんでした)

こういう勢いだけの振り切ったお話を書くの、とっても楽しいですね!
もっと振り切って全部投げ落とすくらいおもしろいものが書けたらいいな・・・なんて思いました。笑

しかしギャグや日常をおもしろく書ける方のすごさったら・・・。
もう、夢中になっちゃいますわよ。いつも。

ちなみに、今回の登場人物はほとんど他の作品にも出てきたことがあります。

アキラさまとカズネちゃんがちらっと出てくるお話しがこちらです。↓

後半に出てくるお姉さんが登場する内輪ノリハイツのお話はこちらです。↓

よかったらそちらも併せてご覧ください~!

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。素敵な画像をお借りしました。




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