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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んで

2019年に出版され、ついこの間続編も出版されたばかりの大人気書籍。 巷では「エンパシー本」とも呼ばれているらしい。 エンパシー【empathy】  感情移入。人の気持ちを思いやること。 [補説]シンパシー(sympathy)は他人と感情を共有することをいい、エンパシーは、他人と自分を同一視することなく、他人の心情をくむことをさす。 結論。 「もっと早く読めばよかった...!」 今年読んだ本の中でぶっちぎり1位。 テーマは人種差別や貧困、LGBTQの問題などヘ

    • 映画「プリズン・サークル」を観て

      日本の刑務所に初めてカメラが入ったドキュメンタリー映画。 ちょうど読んでいた、ブレイディみかこ著『他者の靴を履く―アナーキック・エンパシーのすすめ』の中で紹介されており、日本の刑務所の中で唯一そこだけで行われているという「TC (Therapeutic Community = 回復共同体)」というプログラムに非常に興味を持った。 TC (セラピューティック・コミュニティ) Therapeutic Communityの略。「治療共同体」と訳されることが多いが、日本語の「治療

      • 「普通」って何?④

        世界には色々な人がいて、自分も one of them なのだという当たり前の事実に、ようやく気づけたアメリカ留学。 留学に限った話ではないが、 今置かれている環境からあえて距離を置くことは、 それが人生のどのタイミングだとしても 自分のことを客観視するためには必要な作業で それまで見逃していた当たり前の事実に気づける どんなに高価なものよりも価値のある経験になるであろう。 流されるまま狭い柵に囲まれた同質性の波に乗るのは心地よくて安心するけれど、 その柵が破

        • 「普通」って何?③

          今まで自分が無意識のうちに守り、信じてきたものが、ガラガラと崩れる瞬間。 留学中、良くも悪くもこんな経験をする機会が沢山あった。 まるで一つの町のようなキャンパスの中央にそびえ立つ図書館は、試験期間前になると24時間開いていた。 「飲食禁止!」と大きな文字が掲げられた日本の図書館と違い、スタバが併設されており、学生はいつでも出来立てほかほかのコーヒーを飲みながら勉強ができる。 電子レンジコーナーもあり、持ってきた軽食を温めて食べることもできる。すぐ近くには安くて美味し

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        記事

          「普通」って何?②

          高校に入ってからというもの、洋画や洋楽の沼にどっぷりとハマった。 周りはジャニーズとかAKB48とかにハマっていたけれど、洋楽好きの父の影響もあり、当時はエリック=クラプトンやビートルズなんかを聴き漁っていた。お気に入りの海外アーティストが来日するとなれば、お年玉を全部使ってライブに足を運んだ。 『ハイスクールミュージカル』や『グリー』など、アメリカの学園ドラマの世界に衝撃を受けたのもこの頃だった。 肌の色や髪の色が違う人たちがそれは自由に、最高にまぶしい学校生活を送っ

          「普通」って何?②

          「普通」って何?①

          「安心・安全」という言葉を本当の意味で理解するのは、それがすでに与えられている人間には不可能なことなんじゃないか。 その状態が、本人にとって当たり前なのだから。 それは幸せで、不幸せなことだ。 大学でアメリカ留学を経験するまで日本でぬくぬくと育ってきた私は、いわゆる「多様性」という言葉を実感したことがなかった。中学と高校は私立一貫校で、そこには見た目も価値観も似ている人たちが集まっていた。 髪の色も、髪形も、スカートの丈も、化粧もピアスも、事細かに校則に規定が定められ

          「普通」って何?①