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パスタの種類とソースの関係
シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。
イタリアには数え切れないほどの(ちょっとオーバーですが)種類のパスタが存在している。 一般的な物、つまりどの町でも手に入る物から、その土地土着の伝統パスタもあり、しかも同じ物が土地が変われば呼び方も変わったりするので、ややこしい。
四半世紀イタリアに住んでいるけれど、まだまだ知らない物が沢山あるんだろうなぁ。 当然よね、だってイタリア人ですら知らないパスタが山のようにあるのだから。
さて、昨日のランチはアマトリチャーナを作りました。 冷蔵庫に消費しなくてはいけないグアンチャーレがあったので。 玉ねぎとトマト缶は常にあるし、ペコリーノチーズもあるので、決定。
私は個人的に「トマトソース、ドボドボ」が好きではないので、割とソースを避けて盛り付け。 パスタを食べ終わった時に、お皿にソースが残らない量が良いのです。 相方は全く逆で、ソースドボドボがお好み。
さて、数年前からアマトリチャーナは日本でもかなり有名になったようですね。 もの凄〜く美味しく作るにはコツが必要なのかもしれないけれど、普通に美味しく作るのはとっても簡単。 要はグアンチャーレ、トマト、ペコリーノの品質が良ければ美味しくなるという、分かり易いパスタソース。 技術を必要としない。と、私は思う。
実際、このアマトリチャーナは「ブカティーニ」で作るのが本式と言われてます。 穴の空いたロングパスタ。 私はあまりブカティーニが好きでないので、買わないし、使わない。 相方は好きなので、買って私のいない一人ランチの時に食べてるらしい。 なので昨日も普通にスパゲッティを使用。
ラッツィオ州の人ならば、アマトリチャーナにスパゲッティはないだろうと、怒るのかもしれませんが、十分大丈夫、美味しく食べられます。
イタリアにはこのように、パスタとそれに合うソースの組み合わせという、ある意味決まりごとがあってね。 確かにその通りにすると美味しいけれど、必ずしもそうでなくても良いと思える物も沢山あります。
例えば先日作ったキノコのクリームパスタ
一般にクリーム系にはリガトーニのようなショートパスタかフェットチーネの方な平麺が合うと言われていますが、こんなに細い麺でもバッチリ美味しく出来ました。 細麺にはオイル系を合わせることが多いですが、卵麺だったのでクリームソースと相性良しです。
同じ麺でオイル系を作ったら・・・。
これはこれで美味しい。
でもね、日本人の私から見ても、例えばこのズッキーニとエビはリガトーニには合わないなぁと思えます。 ショートパスタならファルファッレでしょう。
日本でミートソースと呼ばれる「ボロネーゼ」もしくは「ラグー」は、名前の通りボローニャが有名で、ボローニャは手打ち麺が有名なので、タリアテッレと合わせるのが定番。 だけどいわゆるミートソースというのはどこの町にも存在し、作り方や材料が違うだけでちょっとボローニャに出遅れて有名になれなかった・・・みたいなのが山程あります。 フィレンツェでもよく食べられますが、タリアテッレはもちろんですが、リガトーニと合わせることも多いです。 ニョッキにも合うし、トルテッリーニにも合います。
食に対して頑ななイタリア人、特にパスタに関しては許せない事も多いらしいですが、ハイハイと返事をしながら自分の好きなパスタで料理しています。