◇3歳児神話があってもなくても◇
『3歳児神話』というものをご存じでしょうか?
これは今もまだ根強く残っている
「3歳になるまでは母親が子育てをするべきだ」
という考え方のことを指します。
小さい子供、特に就学前の子供がいる家庭では
母親は育児に専念すべきと考える人の割合が
我が国日本は世界で第1位だそうです。
私は子供が生まれる前から今もなおフルタイム社員。
産休、育休、時短勤務を2回経験しています。
私がこれらを取得した頃は自部署でほぼ初。
しかも当時の上司は『3歳児神話』を
ゴリゴリに信じているタイプでした。
そりゃぁ・・・いろいろありました(苦笑)
本記事でその時の苦労話をするつもりはありません。
(それを話し出すと、たぶん本が1冊できるぜ(笑))
ここでは、母が子供を保育園等に預けて
仕事に出ることのメリット、デメリットを、
私の経験から少しお伝えできればと思っています。
母と子についての視点、申し訳ないですが
父親側のことはわかりません(笑)
その上で、読んでくださった方が
少しでも参考にしてくださったならば、
大変ありがたいですし、
どなたがどんな選択をし、どのように進んでも
ハッピーになっていただきたいな✨と願います。
保育室、我が家の場合
私の子供達は、かなり好奇心旺盛でした。
特に長男は発語も早いし、当時は人が大好き。
この子は母親からの日常の刺激だけでは
すぐに物足りなくなりそうだと直観的に感じ
ベビースイミングやキッズダンス等も通いました。
長男も次男も1歳半になる頃、
私の復職を機に企業内保育室に入園しました。
保育室自体の規模は小さかったのですが
食品会社ということもあり、食育活動が盛んで
野菜を実際に植えて育てたり、
収穫した野菜を使ってクッキングをしたり、
元々緑の野菜を食べなかった我が家の子供達も
もりもり食べるようになったのです。
(企業内保育室があるというのに、
上司が3歳児神話を推奨するのってどうよ?)
保育室時代は、子供達といわゆる同伴出勤でした。
預けた後、目の前の会社の建屋に入ります。
私は勤務中に保育室に行くことはしませんでした。
イベントにお誘いはありましたが
会ってしまうと私も子供も里心が付くので
ここは切り分けていました。
しかし同じ敷地内、近いということで、
もし熱を出してもすぐ迎えに行けるし、
その点はありがたかったな。
帰宅すると、できるだけ子供達とお喋り。
今日あった出来事を、連絡ノートを見ながら
子供達に聞いてみます。
そうすることで、一緒にいない時間が長くても
同じ出来事を共有できるようにしました。
友達のお名前は覚えるのは鉄則。
お風呂では一緒に遊んで、布団でも少しお喋り。
スキンシップを取りながら、いかに濃密に過ごすか
そんなことを考えていました。
メリット
好奇心旺盛、いろいろなことに興味を持ち
吸収していきたいタイプのお子さんであれば、
私はあえて早いうちに外の世界と
繋いであげることをオススメします。
やはり家族以外の他者との関係性の中で
成長する点が一番大きいと思います。
母がそばにいること=安全地帯かもしれませんが
母が先回りしてついやってしまうこともある。
保育室で複数の子供、大人に触れることで
「自分でやる」を身に付ける子も多いと言います。
間違いなく、家にいるより刺激的。
あと、実感としては、昼間離れていた分
母としても子供とベッタリしたくなる(笑)
どちらかと言えば、私の方が子供達に甘えたい。
接する時間は当然短くなりますが
密度の濃い時間を楽しむことができたように
思います。
デメリット
そりゃもちろん、子供と一緒にいる時間が短い。
子供の成長なんて本当に一瞬です。
そんなキラキラした宝物のような時間を、
あえて自分で短くしているようなものですから
正直なところ「もったいないなぁ」と
思うこともあります。
例えば、子供が初めてお箸をうまく使えるのは
家ではなく、保育室でのお昼になるかもしれない。
レアな瞬間を連絡ノートで知ることも
少なくありません。
あと、大事なのが保育室の先生との相性。
相性が良ければいいのですが、
人間ですから、微妙・・・という時もあります。
ちょっと合わないなと思ったとしても
やはり我が子を預けているだけに
こちらとしても強く言い辛い場合もなくはない。
子供が体調を崩した時、これは悩みどころ。
急に発熱してお迎え要請の電話が鳴ると
バタバタ仕事を片付け、周囲に謝罪しながら
会社を後にする。
子供のことは当然心配なので
そこから大慌てで小児科に連れていく。
夜は子供の世話をして、明日の朝の具合で
これまた様々な調整が発生する・・・
仕事をするということは、責任も発生します。
子育ての責任と会社への責任。
母としては、結構メンタルやられます。
大事なこと
私の経験から考える、子供が小さいうちに
仕事に出ることのメリット、デメリットを
ご紹介しました。
もちろん、ご家庭によって当てはまるものと
当てはまらないものもあると思いますが、
それよりも大事なことがあります。
子育てと仕事を考える時には以下の目線で
たっぷり考えていただけたらと思います。
まだお子さんが小さい場合は
上の項目だけで判断することにはなりますが、
成長するにつれてお子さんの特徴も出てきます。
その時にはもしかしたら、
方向転換する必要も出てくるかもしれません。
臨機応変、柔軟な対応。
そのことは常に念頭に置きながら、
これから妊娠、出産を控える方々は
子供が小さい時期をどういうスタイルで過ごすか
検討していただけたらと思います。
保育園に子供を預けて仕事に出るのも、
家庭で子供とともに時間を過ごすのも、
どちらも本当に貴重な、
お母さん、あなた自身の時間です。
そして、お母さんと時間を濃密に共有する
お子さんの時間でもあります。
世の中がどう言おうが、
『3歳児神話』があってもなくても、
自分達のスタイルで、幸せな時間は
作り出すことができると思います。
なお、最後に
私の高2、3の時の担任の先生が仰った言葉を…
先生はご自身の奥様も教師をされており、
共働きをされていました。
当時はまだまだ共働き世帯は少なかった時代。
先生ご自身の経験から、高校生だった私たちに
話してくださったことです。
聞いた当時は全然ピンと来ていませんでした。
しかし、長男がいよいよ成人となった今、
「ああそういうことか」
と、非常に納得、理解できました。
関わり方を変えていくことは
子供の成長に伴って親が心掛けるべきこと。
それができればきっと
親子にとって良い時間を過ごすことができる。
同じ思い出を丁寧に共有しながら
過ごすことができると思います。
少しでもご参考になれば幸いです♬