朝陽にあたるメリット
写真は夕方。窓越しに柔らかい陽があたります。この椅子が好きでここでよく眠りました。
ぼんちゃんは、元気な頃から日向ぼっこが好きだったので、よく中庭に出しました。ハーネスをつけて井戸の上で日向ぼっこをしたり、プランターの猫草を食べたり、たまに花の香りを嗅いだりして、朝陽を浴びて庭の時間を楽しんていました。
朝、一緒に庭に出るようになったのは、私の仕事が忙しくなったのがきっかけでした。
仕事が忙しくなり、毎日が飛ぶように過ぎると、ご飯をあげたりお水を変えたり、通りすがりにちょっと撫でたり、たまにシャンプーしたり・・という日常のことだけで過ぎ去る日が多くなって、あの子の相手をしてあげることがとても少なくなりました。
ヨガを教えて、ヨガを練習して、今とここに生きるということの大切さを人に伝えながら、自分はどうかな?と思いました。
ぼんちゃんが我が家に来て、ぼんちゃんが私たちと一緒に生活して、そこいること。
それは奇跡のような巡り合わせで、かけがえのないことなのに、いつしかそれが当たり前になっていました。
それで、ぼんちゃんとの時間を、どんなに短くても、持とうと思って、思いついたのが朝の散歩でした。朝、自分が庭に出る時に、あの子を肩にのせて、庭を歩きました。ここにこんな花が咲いたよとか、いい風が吹くねなどど話しかけて、お花やハーブの香りを嗅がせたりしては、プランターの猫草を食べさせます。よくプランターの中に座ってよろこんでいました。
時間にして15分〜30分くらい。そんな風にして朝の散歩は始まりました。
プランターの中で
そのうち、自分でも自由に歩きたがるようになったので、私たちはハーネスを使うことにして、その範囲内で自由にさせました。日にあたることと外で猫草を食べること、それがあの子にとって無類の喜びになりました。
十分に満喫すると、お家の中に入るといって鳴きます。それを合図に、足の裏を拭いて、お散歩がおわりです。
闘病生活でも、日光浴はかなり大切だと思っています。日光浴をすることで猫も幸せを感じて、ストレスホルモンの減少につながるだろうと思います。闘病はただでさえ、猫にとってストレスフルです。痛みなどの不調に不快感、思う通りに動けない、嫌な薬や治療をしないといけない、食欲が落ちるなどなど、猫にとっても辛い状況です。
私にできるのは、できるだけ食べて体力を落とさないよう工夫すること、そして、猫が心地よく幸せであるような環境を作ること。この二つをできるだけ整えることで免疫力を維持することだと思いました。
具体的に、猫が日光浴をするメリットは以下のようなものだと思います。
・毛並みや皮膚の健康
・血流をよくする
・情緒安定
お家の中、窓ガラスごしでも効果は同じだと思います。
日光浴は、今でも続けています(現在、ぼんちゃんは、ほぼ寝たきり状態で、やっと上体だけを自分で起こせる、寝返りは補助をすればなんとかできるようになった、というくらいです。)もちろん、とりわけ体調が悪い時は動かしません。できるだけ早朝の柔らかい日差しが良いように思います。
今の季節なら、もし8時半以降に出る場合は、日傘でシェードしてあげるようにします。そんな風にして15分ほど。体に負担なさそうであれば、ついでにごく軽くブラッシングをすることもあります。
病気がだんだんと進行してくると、猫も顔を洗ったり、口周りを綺麗にしたりという作業が少なくなったり不十分になります。また、体を舐めることもだんだんと少なくなり、ほとんどしなくなりました。
体を曲げるということをしなくなり、腕を伸ばしていることが多くなりました。痛みのせいかもしれません。体をひねったり曲げたりすることをほとんどしなくなりました。患部の位置によるのかもしれませんが、ぼんちゃんの場合、下半身に目立つ腫瘍が集中しているからなのかもしれません。
熱湯に浸して固く絞ったタオルをほどいて、すこし冷ました後、体を拭いてあげるようにしています。舐めても安心な、市販のボディタオルもあるので、それも時々使います。
口の周りはお湯に脱脂綿を浸して、軽く絞り、パッティングして口周りをきれいにします。口周りはデリケートなので、こすらないようにします。また、ティッシュもごわつきそうなので使わないようにしています。
寝たきりや、動ける距離が短くなって寝ていることが多い場合、できるだけクッションの良い環境を作ってあげると良いのではないかと思います。
ぼんちゃんの足の腫瘍は生身がむき出しになったような状態で、ガーゼを取り換えるたびに出血があり、それがカーペットなどを汚すことがあったので、古い毛布やブランケットなどでカバーにするようにしています。また、よく寝る場所にはクッションやお座布団を敷いておくようにしています。
汚れても良いようなもの、また洗濯しやすいものが良いと思います。
この毛布は実はこの子のベッドです。体が大きいので毛布を八つ折り・四つ折りにしてベッドにしていました。こうした毛布を数枚用意して、あちこちに敷いたり、重ねることで体へのあたりを軽減するようにしています。
今の時期、とりあえずお家の中は色々と雑然としますが、猫が硬い床で痛みを感じないように、休んだり動くことに苦痛を感じないように気をつけています。