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【試し読み】『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』より はじめに を #全文公開

スペシャリストの指導論!今作のテーマは「走塁技術」
『高校野球界の監督がここまで明かす! 野球技術の極意』(2018年6月出版)から始まり、『打撃技術の極意』(2020年5月出版)、『投球技術の極意』(2021年7月出版)とテーマを変えて、スペシャリストの指導論を大利実が取材してきたシリーズの第四弾!『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』を7月21日に刊行いたします。

本日は本書の「はじめに」を発売に先駆けて全文公開です!

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『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』
著者:大利実
ISBNコード:978-4-86255-657-8
定価:1,870円(本体1,700円+税)
判型:四六判
総頁数:288P
発売日:2022年7月21日
出版社:カンゼン

はじめに

 『高校野球界の監督がここまで明かす! 野球技術の極意』(2018年6月出版)から始まり、『打撃技術の極意』(2020年5月出版)、『投球技術の極意』(2021年7月出版)とテーマを変えて、スペシャリストの指導論を取材してきた。4作目のテーマは、「走塁技術」となる。
 野球は、ピッチャー対バッターの戦いに注目が集まることが多いが、バッターはバットにボールが当たった瞬間に打者走者となり、塁上にいるランナーは打球の強さや角度を見て、的確な打球判断が求められる。得点を奪うために、走塁は絶対的に必要な技術であり、好走塁が勝利を呼び込むこともあれば、判断ミスが敗戦につながることもある。
走塁技術を高めていくために、指導者や選手はどのような考えを持ち、日々の練習に取り組んでいるのか。そして、相手の足を食い止めるために、守備側はどんな考えが必要になるのか。
 登場するのは、『アグレッシブ・ベースボール』をスローガンに掲げ、攻撃的な野球で春夏4度、日本一に輝いた実績を持つ元東海大相模の門馬敬治監督。「野球は『打つスポーツ』ではなく、『得点を取るスポーツ』」という考えのもと、積極的に次塁を狙うスタイルで勝利を重ねてきた。山梨学院の吉田洸二監督・吉田健人部長は、走塁の判断力を突き詰め、ライナーバックの徹底、外野からの送球間で次塁を狙うなど、実戦で必要な技術に力を注ぐ。中学軟式野球の指導者として、2014年夏に全国中学校軟式野球大会を制した須江航監督は、2018年1月から母校・仙台育英の監督に就任。「野球の競技性の理解」をベースに、得点圏を作るための走塁にこだわりを持つ。前橋育英は2013年夏に、甲子園初出場初優勝の快挙を成し遂げた。荒井直樹監督・清水陽介部長のコンビで、ダブルプレーを奪い取る攻撃的な守備を鍛え、守りで試合のリズムを作る。『機動破壊』を旗印に、一時代を築いた健大高崎の足をいかにして食い止めたのか。守る側の視点から語ってもらった。
 筑波大硬式野球部の監督を務める川村卓准教授には、盗塁の成否に関わる技術的なポイントを、中学・高校野球のトレーナーとして活動する塩多雅矢さんには、足を速くするためのトレーニング論を聞いた。さらにプロの世界からは、昨年パ・リーグの盗塁王に輝いた和田康士朗選手(千葉ロッテマリーンズ)と、通算378盗塁、ゴールデングラブ賞6度受賞の荒木雅博コーチ(中日ドラゴンズ)が登場。『プロの眼』に迫った。
 バッティングやピッチングに関する書籍は数多く出ているが、さまざまな角度から走塁を掘り下げた本は意外に少ない。指導力の向上、技術の向上に少しでもつながる一冊となれば、著者冥利に尽きる。ぜひ、最後までお付き合いください。

書誌情報

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