まず国語! 「はじめに」を全文公開【国語の力は親で決まる】
小学生の全教科の成績がアップ!
無事に発売日を迎え、書店に並びはじめている
花まる学習会 代表の高濱正伸 最新刊!
『小学生の全教科の成績がアップ! 国語の力は親で決まる』(高濱正伸 著)
本日は本書の「はじめに」を全文公開です。
<中学受験対策に、一生ものの学力の礎に>
まずは国語!
この本は、小学生の国語の力を伸ばす本です。しかも、授業論ではなく、親が子どもの国語の力を伸ばすにはどうすればいいのかという視点で書いた本です。
私は、かつて「〈算数・数学で試される思考力〉について、今まで誰もやっていなかったことをやろう」と、花まる学習会という塾を立ち上げました。それは、一言で言えば、「思考の壁」を見極めて新しい指導方法を見出そうというもので、言いかえると、「図形問題で補助線を引いたあとの説明は聞けばわかる。そうではなくて、その場で補助線が浮かばないから困っている。でもそれが浮かぶようになる方法は誰も教えてくれない。そういう今まで手をつけられなかった新しい指導を極めたい」とでもいう感じです。
ところが、そのような思いと現実には、ギャップがありました。あるとき算数の思考力を試す1問の文章題を出したところ、そもそも文章をきちんと読み取れずに困る子が大勢いるという現実にぶつかったのです。思考の壁に当たる前に、日本語・国語の壁に当たって立ち往生している子の方が圧倒的に多い。当初の夢を実現するには、まず国語指導にこそ力点を置くべきである、と感じました。
それ以降、花まる学習会では、簡単な国語の文章題プリント1枚だけだった初期の形から変革を重ね、今では古典の素読・四字熟語の一斉発声・漢字検定を軸とした漢字力養成・名文の書き写し・作文・読書指導・「ことばノート」による言葉の修得・長文読解など、様々な角度からの指導をしています。
指導を重ねながら思うのは、「国語力は、まず家庭でこそ育つものなのだなあ」ということです。お父さんが一つひとつの言葉を大事にしている家庭には、論理力があって明晰な言葉づかいのできる子が育ちます。お母さんが本が好きで自然を鑑賞する目を持っていると、子どもも感性豊かで読書が大好きな子になります。
前回の出版から14年が経過し、今回再び出版することになりましたが、小学生の全学力をアップさせるためには、どんな教科よりも「まず国語!」、この考え方への自信が深まっています。そして、「親の言葉と接し方」が何よりも重要なのです。
本書には、具体的な指導方法や言葉かけの仕方がたくさん書かれていますが、肩に力を入れすぎず、大らかな気持ちで取り組んでいただければと願っています。
花まる学習会 高濱正伸
書誌情報
カンゼンWEBショップでも発売中です(¥3000以上のお買い物で送料無料)
好評既刊