『水滸伝』の名場面「武松の虎退治」の続きです。
酒屋でしこたま飲んで酔っ払った武松は、店主の忠告を聞かずに、虎が出ると言われている峠を登って行きました。
道中、果たして大虎が現れて・・・
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中国の古い長編小説の多くは、都市の盛り場での講釈を母胎としています。
『水滸伝』も、元来は、個々の豪傑たちの銘々伝が講釈師によって語られたものです。
「武松打虎」は、数々の「水滸物語」の中でもとりわけ民衆に人気のあった痛快な故事です。
酔った武松と酒屋の店主の掛け合い、そして延々と克明に語られる人食い虎との格闘シーンは、講釈師が「ここぞ腕の見せ所」とばかり熱弁を振るった場面です。
今でも「武松打虎」は、京劇の演目にもなって人気を博しています。
【原文】
武松見了,叫聲「阿呀」,從青石上翻將下來,便拿那條哨棒在手裡,閃在青石邊。那大蟲又餓又渴,把兩隻爪在地上略按一按,和身望上一撲,從半空裡攛將下來。武松被那一驚,酒都作冷汗出了。說時遲,那時快;武松見大蟲撲來,只一閃,閃在大蟲背後。那大蟲背後看人最難,便把前爪搭在地下,把腰胯一掀,掀將起來。武松只一閃,閃在一邊。大蟲見掀他不著,吼一聲,卻似半天里起個霹靂,振得那山岡也動,把這鐵棒也似虎尾倒豎起來只一剪。武松卻又閃在一邊。原來那大蟲拿人只是一撲,一掀,一剪;三般捉不著時,氣性先自沒了一半。
那大蟲又剪不著,再吼了一聲,一兜兜將回來。武松見那大蟲復翻身回來,雙手輪起哨棒,盡平生氣力,只一棒,從半空劈將下來。只聽得一聲響,簌簌地,將那樹連枝帶葉劈臉打將下來。定睛看時,一棒劈不著大蟲,原來打急了,正打在枯樹上,把那條哨棒折做兩截,只拿得一半在手裡。那大蟲咆哮,性發起來,翻身又只一撲撲將來。武松又只一跳,卻退了十步遠。那大蟲恰好把兩只前爪搭在武松面前。武松將半截棒丟在一邊,兩隻手就勢把大蟲頂花皮胳嗒地揪住,一按按將下來。那只大蟲急要掙扎,被武松盡力氣捺定,那裡肯放半點兒松寬。
武松把隻腳望大蟲面門上、眼睛裡只顧亂踢。那大蟲咆哮起來,把身底下爬起兩堆黃泥做了一個土坑。武松把大蟲嘴直按下黃泥坑裡去。那大蟲吃武松奈何得沒了些氣力。武松把左手緊緊地揪住頂花皮,偷出右手來,提起鐵錘般大小拳頭,盡平生之力只顧打。打到五七十拳,那大蟲眼裡,口裡,鼻子里,耳朵裡,都迸出鮮血來,更動彈不得,只剩口裡兀自氣喘。武松放了手來,松樹邊尋那打折的哨棒,拿在手裏;只怕大蟲不死,把棒橛又打了一回。眼見氣都沒了,方才丟了棒,尋思道:「我就地拖得這死大蟲下岡子去?……」就血泊里雙手來提時,那裡提得動。原來使盡了氣力,手腳都蘇軟了。武松再來青石上坐了半歇,尋思道:「天色看看黑了,儻或又跳出一隻大蟲來時,卻怎地鬥得他過? 且掙扎下岡子去,明早卻來理會。」 就石頭邊尋了氈笠兒,轉過亂樹林邊,一步步捱下岡子來。
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