台湾ドラマ「時をかける愛」(原題「想見你」)~中国語で読むセリフ集 ㉑~㉖(最終話)
第21話 僕じゃない!
病室のベッドで目を覚ました黄雨萱。謝芝斉がウオークマンと韻如の日記を奪って逃げ、追いかけた李子維が芝斉に殺されたことを知り、子維の遺体と対面して泣き崩れる。
雨萱と呉文磊が、療養施設に謝宗儒を訪ねると、宗儒は取り乱して「自分の中に別人がいる。韻如を襲ったのは自分ではない」と訴える。
一方、1998年、兄謝宗儒の身体に入った謝芝斉は、弟(当時の芝斉本人)に蔡雯柔の殺害を見学させる。
シーン21
黄雨萱は、陳韻如を襲った犯人が、2019年からタイムスリップした謝芝斉であることを悟る。
――おそらく謝芝斉はわたしと同じなんだわ。わたしの家でウオークマンを聴いていた数分間の間に、彼も1998年にタイムスリップしたのよ。もしかしたら、わたしたち初めから間違っていたのかも。これまでずっと一生懸命に探してきた犯人は、そもそも過去にいるんじなくて、当時からすれば未来、つまり現在にいるのよ。
第22話 再び1998年へ
黄雨萱は、謝芝斉が逮捕される際に壊したウォークマンを修理に出し、再び1998年に戻って過去を変えようとする。しかし、今回は、陳韻如の身体に入る込むのに失敗する。韻如は、李子維に好かれようとして、雨萱の口調や仕草を真似る。
韻如は、蔡雯柔の殺人事件について警察から事情聴取を受ける。子維は、韻如のことを心配し、一緒に登校したり、携帯を買い与えたりするが、韻如の様子が不自然なのに戸惑う。
シーン22
謝芝斉が拘留されている警察署で、護送される芝斉に向かって、黄雨萱が激しく詰め寄る。
――雨萱: 謝芝斉!なんでこんなことしたのよ!言ってごらんなさいよ!なんでこんなことしたのよ!言ってよ!さあ、言ってよ!
芝斉: それはお門違いだよ。君が聞かなきゃいけないのは、君が陳韻如に何をしたかってことじゃないのか?
第23話 海に行きたい
黄雨萱は、陳韻如の「心の小部屋」に閉じ込められてしまう。韻如は、雨萱のふりをして生活を始める。
ある日、授業をサボって、子維と一緒に海を見に行く。その夜、将来雨萱が過去にやってきて子維が自分のことを好きになるように、日記に「彼こそ王詮勝」の一行を書き加える。
韻如は、子維、俊傑と一緒に、幸せな日々を過ごす。三人で新年を迎え、日の出を見に行く。子維も、俊傑も、韻如が元の韻如に戻っているように感じ始める。
シーン23
なぜいま「彼こそ王詮勝」と書くのか、と雨萱に問われ、韻如はその理由を説明する。
――雨萱: あなた今これ書いたんだったのね。わからないわ、あなたどうしてそんなふうにするの?
韻如: これがあなたが最初に(タイムスリップして)ここに来たきっかけなんでしょ? もしあなたがここに来なかったら、李子維が、今ここにいる陳韻如を好きになるはずがないわ。
第24話 異なる筆跡
黄雨萱が入り込んでいない韻如は、雨萱を演じきることができず、もとの暗い陳韻如に戻る。李子維は、自分が好きになった雨萱とは違う韻如に違和感を覚え、彼女を避けるようになる。そして、話題や筆跡から、彼女が雨萱ではないと確信する。
陳韻如は、タイムスリップや黄雨萱の話はすべて自分の作り話だと子維に話す。それでも、子維は雨萱を忘れられず、喪失感にさいなまれる。
陳韻如は、本当の自分は誰からも嫌われている存在だと改めて実感する。
シーン24
李子維は莫俊傑に、最近の陳韻如が以前と違うことを話す。
――彼女、いまでも話し方とか仕草とか、黄雨萱に似ているとこが多いのは確かだけどさ。でも、なぜかわからないけど、おれ、彼女は黃雨萱じゃなくて、もとの陳韻如の戻ったんじゃないかって感じがするんだ。
第25話 必死の説得
李子維は陳韻如に、もうこれ以上雨萱の真似をするのはやめろと告げる。
絶望した陳韻如は、人々の記憶に残ってこの世界から消えたいと望み、謝宗儒に乗り移った謝芝斉を誘惑し、自分を殺害させようとする。芝斉が韻如の首に注射針を刺そうとした瞬間、2019年で芝斉が警察に捕まり、宗儒の身体から抜ける。
読唇術で韻如の危うい心理状態を悟った莫俊傑が現場に駆けつけ、韻如に自殺を思い止まるよう必死で説得するが、韻如は聞かず、ついに身を投げてしまう。そして、その場にいた俊傑が警察に逮捕される。
シーン25
自分は誰からも愛されていないと泣きわめいて自殺しようとする韻如を俊傑が必死に説得しようとする。
――この世の中で、君のこと気にかけてくれる人も、君を必要としてくれる人も全然いないだなんて、そんなことないんだよ。いま君の目の前にいるこの僕こそ、君が必要なんだ! 頼むから僕にチャンスをくれないか、君にわかってもらいたいんだ。この世界で、この僕が、誰よりも君のことが好きで、誰よりも君を必要としているってこと、君にわかってもらうチャンスをくれないか。
第26話(最終話) 君を忘れない
黄雨萱は、壊れたウォークマンからカセットテープだけを取り出す。カーオーディオで「ラストダンス」を聴きながら目を閉じると、身を投げて転落する寸前の韻如の体に入り込み、間一髪のところで莫俊傑に助けられる。
翌日、雨萱は、子維に別れを告げる。一方、「ラストダンス」のカセットテープを俊傑に渡し、焼却するよう頼む。テープが燃え尽きると、すべてがタイムスリップが起きる前の元の時間軸に戻り、お互いの記憶も消える。
元の時間軸の1998年、陳韻如が病院で目が覚めると、目の前にいたのは子維ではなく、ずっと韻如に思いを寄せている俊傑だった。一方、李子維は、迷子になった6歳の少女黄雨萱と出会い、君を忘れない、と約束をする。
シーン26
韻如に入り込んでいる黄雨萱が、心の小部屋にいる陳韻如に語りかける。
――今回は、ただあなたのことを信じるだけ。わたし、信じてる。あなた、これまでさんざん辛い経験してきたんだから、きっと気づくと思う。あんなにもこの世界から消えてしまいたいって思うのは、この世界に絶望したからじゃなくて、この世界にたくさんの希望を抱いていたからなんだって。
次回投稿:番外編~人物相関 & 時空交錯