台湾ドラマ「時をかける愛」(原題「想見你」)~中国語で読むセリフ集 ①~⑤話
【あらすじ】
2019年、台北。黄雨萱には、恋人王詮勝がいたが、彼は飛行機事故で行方不明に。雨萱は、彼に会いたい想いを抱えたまま辛い日々を過ごしていた。ある日、同僚が開発したアプリで、自分と王詮勝にそっくりな男女の写真を見つける。彼らの事を調べようと奔走していた雨萱。ある時、ふと眠り込むと、そこは1998年の台南。雨萱の魂は、陳韻如という彼女にそっくりな女子高生の身体に乗り移っていた。同級生には、詮勝にそっくりな李子維とその親友莫俊傑がいた・・・。
【スタッフ&キャスト】
監督:黃天仁
出演:柯佳嬿(アリス・クー)、許光漢(グレッグ・ハン)
施柏宇(パトリック・シー)、顔毓麟(イエン・ユーリン)
第1話 あの頃のまま
2019年、台北。 IT 企業で働く黄雨萱(ホァン・ユーシュエン)には、大学時代からの恋人、王詮勝(ワン・チュエンション)がいたが、飛行機事故で行方不明になり、すでに2年の歳月が過ぎようとしていた。
雨萱は、胸中にずっと悲しみを引きずったまま、詮勝と一緒だった日々と何一つ変わらない日課を繰り返していた。あたかも、彼が今も彼女のそばにいるかのように。
ある日、一人でバスに乗っていて、ふと窓の外を見ると、詮勝に瓜二つの男性が歩いている。慌ててバスを降りて、辺りを見回すが、その男性の姿は
すでに消えていた。
シーン1
親友の昆布(クンプー)が、黄雨萱の最近の生活ぶりを語り、雨萱が今でも詮勝を忘れられずにいることを会社の同僚に伝える。
――雨萱が乗ってるバスって、会社に一番近い214番じゃないのよ。詮勝が彼女を追っかけ始めた時、バイク持ってるのに、いつも彼女と一緒にバスで大学通ってたでしょ。あの307番に乗ってるのよ。ずっと遠回りになっちゃうのに。
第2話 誕生日の夜
黄雨萱の27歳の誕生日。雨萱は、毎年ユニークな演出で誕生日を祝ってくれた王詮勝のことを思い浮かべている。
同僚たちが誕生日パーティをしてくれた夜、酔って帰宅した雨萱は、昔のSNS に Vicky という名前が何度も出てくるので、詮勝に不信感を抱く。
実は、Vicky はプロポーズアシスト会社のスタッフだった。雨萱は、詮勝が乗っていた車のトランクに指輪が隠してあるのを見つける。
同僚が開発した「もう一人の自分探索」アプリで、王詮勝を検索すると、詮勝と自分に瓜二つの男女の写真が出てきた。その横には、もう一人見知らぬ男性の姿が写っている。
シーン2
黄雨萱の誕生日当日、王詮勝の母親から電話が掛かってきて、息子の告別式を行うことを雨萱に告げる。
――わたしたち、詮勝のために簡単な告別式をやろうって決めたの。あの事故から、もう2年も経ったでしょ。今もまだ遺体が見つかっていないけど、でも、わたしも主人も、そろそろ、その時が来たのかなって思うの。もう、あの子が安心して旅立てるようにしてあげたいの。
第3話 不可解な写真
なぜ詮勝とそっくりな男性の隣に、自分とそっくりな女性がいるのか・・・。雨萱が詮勝と出会ったのは、大学入学後の2011年。仮に、写真の女性が雨萱本人であるなら、なぜ写真のアップされた日付が2010年なのか・・・。
雨萱は、写真の詮勝は本物の詮勝で、自分が元カノにそっくりだったからという理由で、自分と付き合ったのでは、と疑い始める。
一方、1998年、台南。黄雨萱とそっくりな女子高生陳韻如(チェン・ユンルー)は、王詮勝とそっくりな同級生李子維(リー・ズーウェイ)と、その親友莫俊傑(モウ・ジュンジエ)と友達になっていた。
シーン3
雨萱は、アプリを開発した同僚に、自分と王詮勝にそっくりな男女が写っている写真の出所を探して欲しいと頼む。
――阿脱:この子、マジで君とそっくりだぜ、ほんとに君じゃないの?
雨萱:この写真、2010年のなんでしょ。その時はまだ詮勝と知り合ってないんだから、どうやってこの写真撮るのよ。タイムスリップしたとでも?
第4話 ラストダンス
黄雨萱は、陳韻如の手がかりを探すため、写真の背景にあったレコード店(現在は喫茶店に転業)の店主を訪ねる。店主呉文磊(ウー・ウエンレイ)は韻如の叔父で、韻如は1999年に亡くなったと雨萱に告げる。
王詮勝の告別式が執り行われ、参列した雨萱は、差出人不明の小包を受け取る。中にはウオークマンが入っていて、帰路の長距離バスの車中で、伍佰の「ラストダンス」を聞きながら眠りに落ちる。
98年、台南では、李子維と莫俊傑が、陳韻如の誕生日祝いにウオークマンをプレゼントしていた。
シーン4
陳韻如は、バイクで家に送ってもらっている途中、李子維に自分の気持ちを告白する。それに対して、子維はそっけない言葉を返す。
――韻如:わたし、いつかあなたの好きなタイプの女の子になりたい。そうして、わたしがあなたを好きなのと同じくらい、あなたがわたしのこと好きになって欲しいの。
子維:おれは、ほんとに君のこと友だちとしか思えないからさ、君を好きになるはずないよ。もうおれのこと好きになんてなるな。
第5話 もう一つの世界
告別式の帰り、バスの車中で眠り込んだ雨萱が目を覚ますと、そこは98年の台南、病室のベッドの上だった。見舞いに来た男性は、王詮勝にそっくりの李子維。彼を詮勝と思い込んだ雨萱は、抱きついて泣きじゃくる。
黄雨萱の魂は、時空を越えて陳韻如の身体に乗り移っていた。頭の中には、韻如の記憶も残っていて混乱する。物静かで内気な性格だった韻如が、急にさっぱりした活発な女性に変わって、周囲の人間は困惑する。李子維は、何度も自分が王詮勝と呼ばれるのを不思議がる。
ある夜、雨萱は、韻如の日記を読んで、あまりに暗く悲観的なのに驚く。そして、鞄の中にウオークマンを見つける。
シーン5
陳韻如が、頭の傷は交通事故のものと思い込んでいるので、叔父呉文磊が、事の真相を韻如に話す。
――あの日、お前は家を出てったきり帰ってこなかったんだ。お前の母さんと一緒に探しても、どうしても見つからなくて。そしたら、夜明け近くに、警察から電話があって、お前が道端に倒れているのを人が見つけたって言うんだ。それで、警察が傷の具合を調べたら、どうやら誰かに背後から鈍器で殴られたらしいんだ。
次回投稿:⑥~⑩話
*本ドラマは、Amazon Prime Video 、UーNEXTなどで配信中。
*記事(①~㉖/番外編)の画像は「優視頻」(UVOD.TV)より転載。