代謝ノート①糖質の消化吸収 □基礎栄養学
まずは、代謝についてを学ぶ必要がありますね。
生化学分野については後日投稿するとして、今回は食物が人間の体内に入った後【糖質の消化吸収】についてを学んでいきたいと思います。
まずは、こちらの図をご覧ください。
糖質の消化吸収について
こちらは糖質が口腔内に入った後の体内の簡略図になります。
まず、でんぷんを例とします。でんぷんはグルコースがたくさんつながった状態のものをいいますが、でんぷんを分解する消化酵素【アミラーゼ】によって、二糖類まで消化が行われます。
以上の二糖類までに消化される過程を【管腔内消化】といいます。
多糖類から二糖類まで、消化管での消化酵素によって行われる消化を【管腔内消化といいます。
二糖類まで消化された後は、小腸の微絨毛膜に存在する酵素で【膜消化】が行われます。
膜消化は細胞内消化ともいわれます。微絨毛膜には、それぞれの二糖類の消化に必要な消化酵素が存在します。
スクロースを消化するためのスクラーゼ、ラクトースを消化するためのラクターゼなど・・それぞれの二糖類を消化して、単糖類ができます。
単糖類にならなければ、消化吸収の【吸収】の過程までにたどり着きません・・。
以上が消化の流れになります。
つづいて、【吸収】ですが、
グルコース・ガラクトースはSGLT1というグルコースとガラクトース専用のドア(糖輸送体)によって吸収されていきます。
また、これらの吸収にはNa⁺が関連していることを覚えておくとよいでしょう。
一方、フルクトースはGLUT5というフルクトース専用のドア(糖輸送体)によって吸収されていきます。また、フルクトースの吸収にはH⁺が関連しています。
消化吸収まとめ
人間の身体で起こっている消化吸収は、大きなものを一番小さいものに分解(消化)して吸収されていくという過程を経ています。
たんぱく質の消化吸収では、豚肉→アミノ酸まで消化→吸収されて身体のたんぱく質として作られる(再合成)という過程を経ています。
糖質代謝の流れを覚える前に、細胞内に入る前段階の消化吸収を頭に入れておくとよいでしょう。
代謝ノート1の確認事項が下記になります。〇×ではなく、今回の記事で開設した内容になります。ちゃんと理解していればチェックが入るでしょう。
初耳、なんでそうなるのか?という疑問があれば記事の読み直しや、一番下にある質問箱から個別質問を送ってみてください!
代謝ノート1 確認事項
□消化管での消化を管腔内消化という。
□管腔内消化では2糖類までの消化を行い、小腸の膜消化にて単糖類に分解される。
□単糖類になると、グルコース、ガラクトースはSGLT1から吸収される。
□グルコース、ガラクトースはNa+によって吸収が促進される、能動輸送である。
□フルクトースはGULT5からH+によって促進拡散による吸収がされる。
管理栄養士国家試験 消化吸収について
下記は既出の管理栄養士国家試験問題の一部になります。
こちらの記事の分野が出題されている問題は下記になります。
管理栄養士国家試験 第33回71問目の場合・・・(33-71)と記載。
フルクトースは、Na+と共に吸収される。(33-71)
でんぷんがα-アミラーゼにより加水分解されると、主にグルコースが生成される。(33-73)
グルコースとフルクトースの刷子縁膜の輸送担体(輸送体)は、同一である。(33-72)
フルクトースの吸収上皮細胞への取り込みには、Na+が必要である。(28-79)
【解説】
回答はすべて×になります。
でんぷんは、小腸微絨毛膜の膜消化によって単糖類のグルコースが生成されましたよね。膜消化とは、細胞内消化ともいい二糖類限定の消化のことをいいます。
そのほかは記事を見て復習してみてください!!
ご愛読ありがとうございました。
次回は糖質代謝(代謝ノートの本編)についてになります。
ぜひ継続して勉強を進めていきましょう♬
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★はにわ