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GTP in San Diego HTHでの学び【事前研修】

2月16日〜21日にかけて、アメリカ・サンディエゴにあるHigh Tech Highを訪問した。
どのような経緯でHTHに行くことができたのか、事前準備、HTHでの学びを記録として残しておきたい。

1.GTPとの出会い

学校の職員朝礼でGTPに関するプリントが配布され、本校から数名の参加者を募りますという発表があった。初めてそのプリントを見た時は「High Tech High?聞き覚えがあるな…大学院選択の時に教育学の教授が言っていた学校か!その時は調べなかったけど調べてみよう」程度の認識だった。
調べていくと、写真からだけでもワクワクするような学校であることが伝わってきた。

立候補した大きな理由は、高校3年生の数学を担当したことが関係している。担当した生徒の1人が京都大学の推薦入試に合格した。近年、東京大学や京都大学をはじめ、多くの大学で総合型選抜(推薦入試)が導入されており、自分の得意分野を活かして入学する流れが強まっている。

私の大学受験時には、総合型選抜はそれほど一般的ではなかったが、アメリカでは日本よりも早くから総合型選抜が充実しており、PBLとの相性も良い。日本でも総合型選抜が増えている以上、学生もそれに対応する必要がある。本校にもその流れを取り入れたいという強い思いがあった。

また、高校2年生のときにアメリカ・カリフォルニアで2週間のホームステイを経験したことも立候補の動機の一つだ。あの街の雰囲気の中で、HTHの学生や校舎を、教員という立場から見てみたいと思った。

正直なところ、学校内選考で選ばれるとは思っていなかった。英語はほとんど話せず、学校の探求活動に大きく貢献しているわけでもない。しかし、「知りたい」「気になる」という気持ちを書いて提出した。

ありがたいことに学内選考で選んでもらい、HTHに行けることとなった。 


2.手厚い事前研修

まず、事前研修が1/6、1/19、1/26、2/2、2/9の計5回Zoomで実施された。


⚪︎1/6(月)14時30分〜 顔合わせ

GTPの主催者である平岡さん、今回この企画を学校に持ち込んでくださった先生、プログラムに参加する2人の先生方、そして私の5人で行われた。この回は顔合わせが目的であり、残りの4回は他のGTP参加者約20人とのZoomになるため、緊張を和らげる意図もあったのだと思う。本当にありがたい機会だった。

次の研修の合間に、何人かに勧められた『型破りな教室』という映画を観に行った。この映画には、ここでは書ききれないほどの感情が詰まっており、PBLとは何か、生徒にとって何が大切なのかを深く考えさせられた。そして、その問いは今も私の中で続いている。この映画を観たことで、HTHでより多くのことを学びたいという気持ちがさらに強くなった。

残り一枚のフライヤーをもらって撮った記念写真



⚪︎1/19(日)10時〜 第1回事前研修

ドキドキしながら迎えた本格的な事前研修。
まず、平岡さんの自己紹介から始まり、GTP参加者同士で自己紹介を行った。
教員だけでなく、旅行会社の方、教員を引退された方、教育委員会の方、大学生、大学院生と、さまざまな職業の方が参加していた。しかし、どのフィールドの人もPBLを学びたいという強い気持ちが伝わってきた。

自己紹介の後、HTHの教育哲学を学び、事前知識を深めることができた。

また、平岡さんは毎回の研修後に振り返りシートの記入を促し、それを基に事前活動の動画と連絡事項をまとめ、翌日に送ってくれた。忙しい中、丁寧なサポートをしてくださり、本当にありがたい。

今回の課題は「PBLのアイディアを10個挙げること」。この1週間はずっとアイディアのことを考え続けた。
放課後、生徒とアイディアについて話すこともあり、彼らが自分では考えつかないようなことを提案し、それを楽しそうに語る姿がとても嬉しかった。


⚪︎1/26(日)10時〜 第2回事前研修

PBLデザインシートを書く上で基礎となる「カレイドスコープ」のおさらいを行った。
前回の課題であった10個のアイディアを参加者同士でシェアし、アドバイスをし合った。
その後、アイディアを1つに絞り、その内容をPBLデザインシートに書き出していく作業を進めた。

今回の課題は「PBLデザインシートを仕上げること」。
具体的になっていく過程が楽しく、時間を忘れてしまった。



⚪︎『Most Likely to Succeed』上映会

実際のポスター

本校で、HTHのドキュメンタリー映画『Most Likely to Succeed』の上映会を開催した。

もともとはGTPに参加する3人(私たち)のために西口先生が企画してくださっていたが、本校の他の先生方や近隣住民の方々にも観てほしいという話になり、GTP参加者の1人の先生がポスターを作成してくださり、上映会が実現した。

私は事前に映画を視聴していた。(本来は私たちのための上映会なのに…笑)

実際に上映会が開催されると、参加者は決して多くはなかった。正直、予想通り。むしろ近隣の方々の参加が想像以上に多く驚いた。

でも私はそれでもいいと思っている。それぞれの先生方には得意分野や興味があり、それが生徒のために各フィールドで活かされていれば十分だと思う。幸い、本校の理事長先生はPBLに対して柔軟な考えを持っており、意見を聞いていただける環境がある。本当に恵まれている環境だとつくづく思う。


⚪︎2/2(日)10時〜 第3回事前研修

いよいよPBLデザインシートの発表!
1週間かけて作成したシートを発表し、講評を受けた。仕事との両立の難しさを感じる場面もあったが、みんなのPBLへの情熱が伝わってきた。違う視点からのアドバイスがもらえ、想像がより膨らむ。

今回の課題は「PBLデザインプレゼンの準備」。
HTHの先生方にアドバイスをもらうために、英語のスライドを作成する必要がある。納得のいくものを作るには時間がかかるが、楽しいからこそ進めることができる。

⚪︎2/9(日) 10時〜 第4回事前研修

最後の事前研修。
ぎりぎりまで英語のスライド作り。
(この私でも頑張って英語で!)
この回では本校の先生が代表して英語で発表を行った。その発表を聞きながら、自分の内容も振り返る。

最終的にスライドとPBLデザインシート(English ver.)を10部印刷し、HTHの先生方への質問をまとめた。
また、自分のPBLのより細かな流れや課題点も整理しプリントアウト。念には念をと準備したことで少し寝不足笑 でも楽しいが勝っている。

よし、アメリカへ出発🇺🇸

実際に用意したものたちの一部
表紙はbutterfly effectを意識🦋



次はアメリカでの感想をまとめていく。


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