IDEOのクリエイティブトークとイベントの感想【AdobeMAX2020】
こんにちは、デザイナーのkannaです。
今年のAdobeMAX2020について、私が参加したセッションの中で特に良かったものを少しだけご紹介したいと思います。
※投稿しようと温存して、気づいたら年末になってしまった(T_T)
Adobe MAX Keynote
今回はコロナにより、初めての全世界一斉開催となったAdobbeMAX2020。
リモートでの参加を余儀なくされた一方で、オンデマンド視聴が可能になったというメリットもあります。
一度しか見れなかったものが、何度でも視聴できるようになったわけです。これは本当にありがたいです。
キーノートでは各種ツールの新機能をたくさん紹介してくれているので、ぜひ覗いてみて下さい。youtubeの歯車アイコンをいじれば、日本語字幕の自動翻訳を表示できます。英語が苦手な方にもやさしい設計になっています。
3D Transform
Adobe XDのアプデの中でも、今回一番注目を集めたのはこの新機能。
3Dスペースでオブジェクトを回転、遠近法で表示、奥行きの表現もリアルな外観も瞬く間にできるようになりました。
command+T(ctrl+T)で3D変形がオンになり、テキスト・画像をはじめグループにも3Dを適用することができます。
他にも余白を保持したままテキストを入れ替えると自動でグループ内の幅が調整できるなど、デザインの更新が楽にできるようなアプデがたくさんありました。気になる方はアプデ情報を確認してみて下さい。
明日から使えるIllustrator iPad版の神機能とデザイン術!
amity_sensei
Illustratorのipad版がリリースされて、まだ全然触れていなかったのですが、このセッションを見たらワクワクしてきたので見ながら操作感を確認したりしました。説明がとても分かりやすかったので、操作の勉強になりました。
自分でアレコレいじって習得するのも大事なんですが、人のやり方を観察するのも学びが多くて良かったです。
ipad版のイラレはXDのリピートグリッドなど良い部分を取り入れつつ、操作性がとても良くなっている印象でした。
クリエイティブトーク | IDEO
IDEO:田仲薫、森智也、油木田大祐、アシュリー・ シュカウスキー
IDEOのトークセッションは、個人的にとても楽しみにしていたセッションの一つ。人を中心にデザインし、人と社会をデザインで変えていくことをミッションとしている会社で、そのプロセスや考え方がとても参考になります。
IDEOではTake Ownership(自分ごとに捉えること)を大切にしているというのがあり、それがよく分かるプロジェクトを今回は紹介してくれました。
【課題】ICUで長時間働く医療従事者たちのストレスを減らす
コロナ下でICUの中で長時間働いている医療従事者たちが、閉鎖感のある空間でストレスを受けている。そのストレスを少しでも軽減できないかという知人からの相談がきっかけで、その課題を解決したいという強い気持ちからプロジェクトが立ち上がったとのことです。
コロナで直接会ってお話ができないため、基本的にやり取りはすべてリモートで行わなければならなかった&ICU内を大きく使えることはできないため、使用できたのはipadとプロジェクターのみだったという。
取り組んだこと
・ライブカメラで景色を1時間ごとに変える
・1日でも早く提供する
・設置だけすればOKな状態にした(WEBアプリで更新など対応)
使う側の学習コストを極力低くすることが大切だという学びになった。
ネックは現場に入れないことだった。
おはなしの中で特に印象に残った言葉があります。
それは、「デザイナーとしてのエゴがないか?」という言葉で、デザイナーは見た目を綺麗に作ったりしがちだけど、本当の意味でのデザイナーの仕事は課題を解決すること、つまり困っている人を助けることなのだから、見た目などを気にして時間を費やすのではなく、苦しんでいる医療従事者のストレスを軽減するために最速最善で対応することが大切だと教えてくれました。
緊急性の高い問題に直面した時、デザイナーは時として削ぎ落とすべきものがないかを考える必要があるという学びになりました。
イベントの感想
全世界一斉開催となったオンラインイベントAdobeMAX2020。
一番良かったのは、やっぱりオンデマンドで再視聴ができるところだと思います。今までは自分の身体は一つしかないので、時間がダブっているセッションは諦めるしかなかったのが、好きなタイミングで見ることができるようになった。そして日本以外の国のセッションも見れる!というのが凄く良かったです。
「英語どこまで聞き取れるん…?」という問題はさておき、いろんなセッションを覗いて見たところ、世界中で活躍しているクリエイターたちの発想力、創造力を垣間見ることができて、たくさん刺激をもらうことができました。
来年はどんな感じになるかまだ分かりませんが、オンデマンド視聴は継続して欲しいところです。
それでは、良いデザインライフを♪