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【読書感想文】村上春樹「女のいない男たち」惜しみない敬意と愛を込めてファスナーを。

こんにちは。
村上春樹の「女のいない男たち」という短編集を読みました。

面白かったです!
が、
基本的に、この短編集に出てくる男女は、なんていうか、タチが悪いですね〜。

「女のいない男たち」がタイトルですが、

別名「女に浮気された男たち」
別名「女の浮気相手だった男たち」
別名「都合の良い相手だった男たち」
とかもいけそうですし、
別名「女性関係でこじらせた男たち」
別名「女性不信の鬱屈した男たち」
とかもいけそう。
(ディスってるわけではなく、面白い一冊です。ただ言わないわけにはいかない。だって本当にそうなのだもの!笑。)

一見モテそうに見えて、スマートに見えて、女性へ対しての不信感やコンプレックス、トラウマが募った男たちの短編集とも言えます…。

そして同時に、女性の描き方が1次元的でもある、というふうな批判もできるかなと。

村上春樹の小説に関して思うことは、女性の描き方がやっぱり苦手かも。Male Gazeが強いというか。ただ、その分男性読者は共感しやすいのですかね、どうなんでしょう。気になる。(その分、「アフター・ダーク」は女性が主人公で読みやすい)

これが一転、「男のいない女たち」だったらどうだろうと思いましたが…強そうです。男がいなくても生きていけそうなんて思ってしまうのは私だけでしょうか。

冗談はさておき、こんなことを考えているうちに思ったのですが、
男性が浮気するときって、基本的に性欲が理由だと思うんです。わかりやすく。
でも女性が浮気するときって、性欲もあると思うんですけど、なにかしたらの満たされない何かがあって、その「何か」が残された男性側の不信感やコンプレックス、トラウマを繁殖させてるのかなと。

自分が女だからですかね…。
女が去った男の心情よりも、なんで女が去ったんだろうというところも気になります。

「女のいない男たち」ストーリーはどれも面白くて、一気読みしましたが、再度読み返してみると、ところどころ気持ち悪いな〜何て思う箇所も結構ありました。

後、私はスガシカオが好きなのですが、この短編集、めちゃくちゃスガシカオの曲を彷彿させました。

タイトルの「惜しみない敬意と愛を込めてファスナーを。」は、ミスチル桜井和寿さんがスガシカオを思いながら書いたという「ファスナー」という曲の歌詞からとりました。

村上春樹さんが好きで、特に「木野」が好きな方。
聞いたことのない方はぜひ、聞いてみてください。

この小説にぴったりの曲だなと思います。
話がそれましたが、今日はここまでです。

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