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【一人旅行記】ジャズの街、ニューオーリンズを巡る

こんにちは!アメリカの栞・かんなです。

先月、ニューオーリンズへ行ってきたので、旅の記録ノートを残そうと思います。

ニューオーリンズ旅行のきっかけ

旅行に出る前に「なんでニューオーリンズに行こうと思ったの?」と周りの人にたびたび聞かれたのですが、なぜだか分からず「なんとなく行きたかった」と答えていたのですが、

帰りの飛行機を待ちながら、PJMortonのことを思い出しました。PJMortonのことを知ったのは、たぶん2019年か2020年のこと。Gumboというアルバムがきっかけでした。

PJ Morton "Gumbo” (2017)
このアルバムに収録された"Claustrophobic"という曲と、
"How Deep is Your Love"というBee Geesのカバー曲が本当に大好きです。

ちなみに、PJ Mortonは、ニューオリンズ出身のR&Bミュージシャンで、ソロでも活躍する傍ら、Maroon5のキーボードとしても活動しています。PJモートンは、司祭であり、ゴスペルシンガーの父親のもとに生まれ、教会でピアノを弾きながら音楽を学んだそう。ゴスペルやポップ、さらにはDonny HathawayやStevie Wonderなど、R&Bやソウルからも影響を多く受けたそうです。

PJモートンの歌詞の中には、故郷であるニューオーリンズがたびたび出てきます。このアルバムタイトルのGumboガンボも、ルイジアナ州名物であるスープ料理の一種。そのPJモートンの「Claustrophobic」という曲は、閉所恐怖症という意味で、流行や型にはめようとするLAの商業主義的な音楽業界に嫌気がさし、故郷のニューオーリンズに戻ったPJモートンの心境を表す楽曲です。

そんな彼のルーツであるニューオーリンズという街が心の片隅にずっと残っていました。

前置きがながくなりましたが、ニューオーリンズはジャズの街。フランスやスペイン、ケイジャンやブラックカルチャーなど多種多様な文化と歴史が交わる街でジャズをエンジョイしようと思い、ジャズバー巡りをしたのでその記録を残そうと思います。

ニューオーリンズでジャズ巡り

ジャズクルーズで聴くDukes of Dixieland

ニューオーリンズへ行くよという方がいれば、ぜひおすすめしたいのがジャズクルーズ!ジャズバンドの演奏とともに2時間ほどかけて、ミシシッピ川をクルーズします。

そして、このクルーズで演奏するのはなんと1948年から代々続くDukes of Dixielandです。ちなみにDixielandとは、ニューオリンズ地方のことを指し、またニューオーリンズ発祥のジャズスタイルを指すことも。そしてDukesとは公爵(男性)という意味なので、ざっくり訳すと「ニューオーリンズの男たち」というところでしょうか。

それにしても、このバンドのクオリティが期待以上に高い!クルーズ船から見える景色(乗るなら夕日が見れる7時からがおすすめ)も美しくてお酒はおいしく感じるし、ジャズのクオリティも高くてお客さんもノリノリ。男女で踊るカップルよりも、女友達同士や親子でダンスする姿も見えて、とてもほっこりした記憶です。

ニューオーリンズに来て早々最高のジャズに巡り合えました。最高に楽しかったーーー!

クルーズ船から見える景色
Dukes of Dixieland

Bourbon Street: Fat Catz Club

ホステルでたまたま知り合った日本人の大学院生と行くことになったこちらのミュージッククラブ。夜の9時半ごろに到着して、うまいのかよくわからないダンスを踊ってる女性の方がステージに一人。うーん、これはどうなんだろうと思いながら30分ほど待ってると、バンドが登場しました。

ジャズもありますが、ポップの定番曲(マイケルジャクソン、ビヨンセなど)のカバーをファンキーに演奏してました。ちょっと70年台のディスコぽい演奏で、一緒に歌って踊って、気分がぶち上がる夜でした!

Fat Catz

Frenchmen Street: The Spotted Cat Music Clubで聴くThe Jumbo Shrimp Jazz Band

バーボンストリートを抜けるとあるのがFrenchmen Street。同じくホステルで知り合ったアメリカ人の方が音楽好きならしく、Frenchmen Streetにはさらに本場なジャズがあると連れて行ってくれました。

The Spotted Cat Music Clubは入場料が5ドルかかるのですが、それでも店内は満員、そしてすごい盛り上がり。Fat Catzとはまた雰囲気が変わり、少し大人っぽく、全体の年齢層も高めな印象です。演奏していたのはThe Jumbo Shrimp Jazz Band。トラディショナルな雰囲気も残しつつも、プログレッシブでフレッシュな雰囲気も楽しめます。この写真には写ってないのですが、ドラムの方がすごく楽しそうに演奏していたのも思い出深い。

The Spotted Cat Music Club

Frenchmen Street: Favela Chicで聴くAndre Lovett Band

The Spotted Cat を出た後、フラっと入ってみたのがFavela Chicというバー。ここでたまたま演奏していたのがAndre Lovett Bandなのですが…、この日サックスを担当していた方の演奏がものすごく情熱的で、めちゃくちゃアツい。

心の底から演奏しているその姿とパッション溢れるサックスソロに、血が心臓に上ってきます。ニューオーリンズで聴いた演奏の中で一番心打たれました。

ここは入場費をとらないので、基本的にはワンドリンク制。なので、それを念押しするシンガーの声掛けも面白くて。「ここでドリンク買っておくことも忘れないで!もし飲まないなら俺たちにショットを買ってくれても、もちろんいいぜ!」みたいな感じ。実際にショットをプレゼントしていた方もちらほらいました。そんなアメリカ独特なノリやコミュニケーションも楽しめるこじんまりとした雰囲気のバーでした。

Favela Chicで聴くAndre Lovett Band

Bourbon Street: Fritzel’s European Jazz Bar

ここは座って聴ける老舗のジャズバー。観光客も多めですが、不思議とアットホームな雰囲気もあって、すごく心地よいです。一人でふらっと入り、ビールを買い、ほろ酔いでバンドを待っているその瞬間もなんだか楽しい。そして、店内も比較的他のバーと比べ明るいので、周りの様子を観察できるのも結構楽しい。ニューオーリンズの街の雰囲気とお酒に軽く酔ってるのか、みんなも不思議と楽しそうで、その様子を見ているだけで自分も楽しくなります。

こちらのジャズは、トラディショナルなニューオーリンズスタイルジャズだと思います。どちらかというと、リラックスしつつニューオーリンズらしい経験をしたい方へおすすめです。

コロナビールを飲みながらバンドを待つ瞬間も楽しい

Frenchman Street: Apple Barrel Barで聴くAndre Lovett Band

Andre Lovett Bandがこの日演奏しているとのことで、最後に向かったApple Barrel Bar。Fritzel’s European Jazz Barとは一転、基本的に席はありません。
また、ステージというステージはないので、バンドと客の距離がとても近く感じることができるミュージックバーです。

この夜は、ジャズというよりかはロックが強め。音楽ガンガンにかけて、大勢の人と盛り上がりたい方へおすすめです。

Apple Barrel Barで聴くAndre Lovett Band

熱気溢れるジャズの街

今回はジャズバーメインで記事を書きましたが、ジャズバーを出ても街の中のあらゆるところにジャズが溢れてます。明け方まで冷めやまないその熱気とエネルギーに高揚しっぱなしでした。

また日中、セント・ルイス大聖堂があるジャクソン広場にて、”Church Quiet Zone(教会の前なので静粛に)"という看板が立ってるその目の前で演奏するバンドがいるのには思わず笑ってしまいました。

そんな街だからこそ、型にはまらないジャズや音楽を通して表現することができるのかなとも思うし、高揚しながらも肩肘はらない旅行ができたのかなと思います。アメリカで旅行する機会があれば、ニューオーリンズ、ぜひおすすめです。

教会前静粛にのサインはガン無視
明け方まで終わらないジャズ





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