熟女法廷8月 オレンジの場合

法に代わって、判決YO♪
みなさま、今回も熟女法廷に傍聴いただきありがとうございます。
完熟4のオレンジことミドリー判事です。

まずは、相談人のお悩みをコピペで再度お知らせいたします。

8月のお悩み
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子育ての合言葉は、『愛があれば(何言ったって)大丈夫』、
夫にも「とにかくやることが全て雑」と言われている
自他共に認める適当アラフォー女です。

でも実は、仕事のこととなると、ちょっとミスを指摘されたり、叱られただけで
「なんで期待に応えられないんだろう」
「また失敗するかも。もうやりたくない」
「年齢的には中堅なのに…」
「働き始めて20年、まだこんな状態で情けない」
「友人たちは色々任されて頑張ってるのに…」
「やっぱり向いてないかも…」

と自己否定のスパイラルへ。

ただ、あまりにも落ち込むとこれ以上傷つきたくない自己防衛本能なのか、
「所詮仕事じゃん」「こんなもんでしょ?」「お金のためだしー」と
もともとの適当な自分が出てきて、なんとかして楽をしようとしてしまいます。

これって大人としてだめですか?

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前回風味のネタが続けてきたらどうしよっかなぁと思っていたので、ちょっと気が楽になりました(笑)

こちら、自分なりの確認ですが、相談人の「適当な自分」ならではの思考回路が「大人としてだめですか?」ってことに対する判決でようござんすよね。

だったら、即決。

相談人は・・・無罪。

いま、相談人「は」と読んだところで、新聞記者が駆け出したね。
有罪だったら「は」じゃないですから。相談人「に」ですから。これマメね!

さて、判決理由は次の通りです。

何人たりとも腹の中で何を思おうが、それは自由だと思います。
「俺様のポルシェが軽四ごときに抜かれるなんて許せねぇ」と、
腸が煮えくりかえってもいいのです。

そのいらだちを他人への暴力という行動として出すか、出さないか。
そこに、「人品」が問われるのでは?と思うからです。

相談人の場合、人品を問われるであろう行動は、自己防衛本能が高じて社会的責任を一方的に放棄してしまうことのように思います。相談人がどんな仕事に従事しているかわかりませんが、例えば、「もーやってらんねぇよ!」ってパソコンを叩き壊し、上司から言われた納期もそっちのけで突然ばっくれるような行為です。

しかし現状は、「お金のためだしー、所詮こんなもんでしょ」と鼻ホジしながらも仕事を放り出してはいないのですよね。社会人としての義務を全うしているのであるからして、全くの無罪と判断します。

上記の理由から、判決については「無罪」を宣告したミドリーですが、「発言小町」でもなく、「教えてgoo」でもなく、あろうことか「完熟4の熟女法定」にお悩みをもちかけてくださった相談人の奇特な行為を大変有り難く思いますので、もう少し、何かを考えたいと思います。

ここはやはり相談人が「自己否定のスパイラル」に飲み込まれないために、何か効果的なことはないかなぁってことを考えたいと思います。

ライチ師匠とマンゴーリーダーがすでに書いているように、相談人は「仕事に真面目」。だから悩むんだという点は全くもって同感です。

>夫君から「とにかくやることが全て雑」と言われ、自他共に認める適当アラフォー女です

と陳述にはありますが、相談人は、めちゃめちゃ根が真面目。「適当」とは正反対のクソがつく(あら失礼!)ほど真面目な方なのではないか、と思うわけです。
>あまりにも落ち込むとこれ以上傷つきたくない自己防衛本能なのか、
適当な人間が、「あまりにも落ち込む」ことなんてありませんし。

そこで、この言葉をいつも胸に、「自己否定のスパイラル」から抜け出していただきたいと思います!

置かれた場所で、おおらかに咲きなさい


渡辺和子著 2012年のベストセラーのタイトルにもなった聖書の言葉「置かれた場所で咲きなさい」を改ざんしました。(畏れ多い!!)

「おおらかに」と、神への冒涜も恐れず敢えて追加したのは、相談人が現在「愛を持って適当」にしている子育てについては、悩みのカケラもみられないから。
「適当」という言葉ははマイナスな印象を想起しますが、そこには相談人の照れがあってそういうだけで、つまりは「おおらか」に、いい意味でやり過ごしているからこそ今のゆとりが生まれているのでは?と感じたからです。

相談人が子育てにおいて発揮している「おおらか」なエッセンスを、仕事関係全般にも、ぜひふりかけてください。少々のことは笑ってやり過ごしてください。

ただ注意してほしいのは、「置かれた場所で咲く」とは、今いる職場環境に何がなんでもしがみつけということではありません。
自分がおおらかに咲くことができるよう、自分で土壌を耕す必要があります。
おおらかに花を咲かせるために、陽が当たる場所まで出ていく努力も必要です。

自己否定につながるミスについて。
相談人が「職場でも適当」なゆえにミスしてしまうのか。「職場では慎重」すぎて縮こまり実力を発揮できていないのか。「適当」でも「慎重」でも、どちらでも関係ありません。

注目するべきは、相談人が職場で発揮している特性が、現在の職場での立場とうまくかみ合っていない=自分のキャリアとうまく結びついていない可能性もあることです。

少しでもその可能性があるのならば、相談人は至急、上司と相談して、まず、職場内で自分の「適所」を得てください。それが自分で耕すということです。

仮に職場では誰よりも仕事に真面目に取り組むけれど、生来の適当さがどうしても抜けきらずケアレスミスを連発してしまうならば、相談人に相応しいのは、プロジェクトをゼロベースから立ち上げるフェーズ。

Done is better than Perfect. ― 完璧を目指すより、まず終わらせろー

Facebook本社の壁に書かれているので、ザッカーバーグの言葉として世間に広まっているこの言葉を体現する者として、「(適当ゆえに)速さでは誰にも負けません」と上司に胸をはってアピールすることです。相談人の特性をきちんと評価し、「きっちりさん」とチームを組ませ、適所に配属するのは上司の力量です。でも、訴えることもなければ、上司もそこまで見きれませんって話しです。

仕事の世界では、「悩んでもどうしようもない」ことが必ずあります。でも、自ら動けば変わることも確かにあります。自分から働きかけることができるならやってみる。やってみてもダメだった時はおおらかに流してください。

ここまで、綺麗ごとともいえることを並べたてましたが(笑)
いま、ふつふつとミドリーの胸に浮かんでくるものが・・・。

相談人は、熟女という仮面をかぶった「高度成長期のモーレツ社員=おやじ」じゃないですか? おやじの心を持った仕事大好き人間。

仕事以外は、どーでもいい。


「もー、○○ちゃんったらほんとにだらしない。パパからも叱ってやってよ」
「まあ、いいんじゃないの、人に迷惑かけてるわけじゃないし」
「だよねー。やっぱりパパ大好き!ママはうるさいんだよー」
って、適当なところが子供にも好かれたりなんかしている昭和のおやじが浮かぶくらいです。

となると、相談人のご相談。バランスの問題のような気がしてきました。
そして、何も問題はないような気がしてきました。

陳述で自ら述べられているように「自己防衛本能」がきっちりと作用している。自分の中で、陰陽のバランスがとれているんですよ、きっと。

人間なんて多面性があり、気持ちも常に変化する生き物ですから、「私は適当であって真面目なところなどみじんもありません」という人はいないわけです。
相談人の場合、「適当」と「真面目」の両極を、プライベートと仕事場でバランスよく発揮しているのではないでしょうか。

大丈夫です!今のままで問題ないっすよ!

って結論になっちゃいました!(笑)
なんか、一人で勝手に納得してすみません。かしこ。



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