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【読書】 生ける屍の死
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「死」について、とことん考えるミステリーでした。
死して甦り、生ける屍(リヴィング・デッド)となって事件を推理する。
私の考えるゾンビは、甦ってからは自我がなく、生者を襲う怖い存在という認識でしたが、この話では身体は朽ちてゆくが、その人の意思や記憶がそのままに甦るというもの。
新しい感覚でした。
とても面白かったです!
死人だからこそ思う「生」と「死」についての考え方は、想像した事がない感覚でした。
深刻すぎずアメリカン・ジョークも交えてコミカルに描かれていて、でも「死」について色々な視点からの考えが込められていて。
「生きることとは少しずつ死ぬことなのだな」
「性愛(エロス)と死(デス)は兄弟」
「スクリーン・メモリー」(死に近づくことはできるが、永遠に死ぬことはない)
読むと納得するワードがたくさん出てきます。
ラストも感動的で、すごくいい終わり方でした。
私のお勧めミステリーTOP10に入る作品です。
「チェシャ」はニックネーム。
主人公「グリン」の祖父の愛人の娘。
彼女を描いている途中から、
だんだん『スーサイド・スクアッド』の
「ハーレイ・クイン」に見えてきた…😅
元気なキャラで、とても可愛いイメージ。
楽しく描けました😊
「彼女の豊かなブルネットの前髪は嘆きの柳のように唇近くまで垂れ、両サイドにはゴールドとトルコ・ブルーのメッシュが入っている。
(中略)
革ジャンパーの下はノミの市で買ったレオパード柄の短いドレスを着込み、挑発的に組まれた少し太めの脚は娼婦好みの黒の網タイツに包まれていた。」