エリート実業家、娼婦に恋する『プリティ・ウーマン』感想
「名前は聞いたことあるけど、見たことはない映画を見よう」と思い、アマプラをふらふらサーフィンしていたら見つけたのが本作、『プリティ・ウーマン』だ。
1990年の映画とはずいぶん古いが、今まで名前が残っているということは名作に違いない!と思って見たら、やっぱり名作でした。
感想をつらつら書いていくよ。
※本作には、性暴力(未遂)のシーンがあるので、苦手な人は注意。
あらすじ
実業家のエドワードは、道を聞こうとして娼婦のヴィヴィアンを車に乗せる。
ヴィヴィアンの無邪気な振る舞いに興味をひかれたエドワードは、報酬3,000ドルで1週間共に生活することを提案する。
対照的なお互いを新鮮に感じ、仲を深めていく2人だが、同時にお互いの住む世界があまりにも違うことに気付かされていく。
エリートと娼婦。1週間後の2人の関係性はいかに!?
ネタバレ無し感想
客と恋愛なんてありえねぇだろ!!とお思いになる方は多いと思う(特に女性なら)。
しかし相手がエドワードなら話は別だ。
エドワード役のリチャード・ギアは当時41歳。世間的には「おじさん」でしかない年齢だが、あまりにもかっこいい。
顔がかっこいいというのももちろんだが、その引き締まった体!!!!厚みのある胸筋は、若いヴィヴィアンと並んでも見劣りしない肉体美だ。
目元は優しくヴィヴィアンを見つめ、その余裕ある態度に大人の色気を感じる。
しかも頭のいいエリートなのに、それを鼻にかけない。さらにお金持ちで、ヴィヴィアンに使う金を惜しまない。さらにさらに、娼婦のヴィヴィアンを見下さずに、あくまでも違う文化圏の人間として接する。
まさにパーフェクト。
彼のかっこよさにうっとりするためだけでも、この映画を見る価値が充分あると思う。
一方ヴィヴィアンだが、古臭い濃いメイクに妙な露出のワンピース、真っ赤なコートというダサい格好で登場する。
それがエドワードの経済力と、ファッションのプロのセンスにかかれば大変身。どんどん美しく垢抜けていく。
最初の印象からガラッと変わり、「ヴィヴィアンってこんなに綺麗だったんだ」と思わされること間違い無しだ。
女性がメイクとファッションで垢抜けていくのを見るのってめちゃくちゃ楽しいな......!!
ネタバレあり感想
「娼婦」に向けられる厳しい目
ヴィヴィアンは、お金持ちで品のある人たちが集まっているコミュニティから厳しい目を向けられる。
娼婦という職業がどうのいぜんに、そもそも彼女はお金持ちコミュニティでのTPOを守れていないから、それは当然のことだ。
しかし、ヴィヴィアンはエドワードと過ごしていく中で、少しずつお金持ちコミュニティでの振る舞いを覚えていく。それは、彼女を見下さずに接してくれた人たちがいたからだ。
ホテルの支配人・トンプソンはテーブルマナーを教えたり、服の手配をしてくれる。モース社長も、高級レストランでの食事の仕方がわからないヴィヴィアンをさりげなくフォローしてくれる。
それは「エドワードの連れだから」、あくまでも表立って見下さなかっただけなのかもしれない。しかし、ジロジロ見てくる通行人たちや、「娼婦」を思いきっり見下す弁護士・スタッキーよりもヴィヴィアンの心にあたたかな光を灯したことは間違いない。
そういう人たちがいたから、ヴィヴィアンは垢抜けて少しずつお金持ちコミュニティに慣れていくことができたし、通行人たちの見る目を変えることもできたのだと思う。
そうは言っても、やはり多数派は通行人たちやスタッキーだ。ヴィヴィアンがこれからエドワードと過ごす中で、トンプソンやモース社長のような温かな人たちが彼女の心を守ってくれることを願う。
おわり
今まで名前が残ってる映画って、やはり面白い。私はラブストーリーが苦手だが、『プリティ・ウーマン』はわくわくしながら見ることができた。
それはやっぱり、エドワードが大人の色気むんむんでスマートなのと、ヴィヴィアンの子供のような無邪気さがそうさせるのでしょう。
キャラクターに魅力があるって大事……!!
意外とラブストーリーも面白いのかもしれないな。今まであまり通らなかったけど。
次からは選択肢に入れてみよう〜。