#58 「仕事の続け方、自分なりの楽しさの見つけ方」(2024.11.3日記)
「よい仕事をしたい」
「やりがいをもって仕事をしたい」
「教師として成長したい」
少し大げさですが、自分の中に割といつもあるテーマです。
そのためにはどうすればいいのか、最近よく考えます。
「速く仕事を進めるスキル」や「仕事術」は何年かやっていく中で身についてきたと思うのですが、それで「満足しているか」というとそうでもないのです。
「また同じことを自分はやっているな」
「これをやれば、きっとこういう結果になるんだろうな」
「これを来年も繰り返すのかな」…
そう考えてしまうと、仕事はただ「こなしている」だなけで、なんか「楽しくない」のです。
その一方で、
段取りも悪いし、あれこれ試行錯誤しているのだけれども、頭の中が真っ白になるくらい夢中で仕事に取り組んでいる時間というものもあります。
こういった状態で仕事をしている時は、楽しく、気持ちも充実しているので、休憩や睡眠をしなくても集中して続けることができます。
「働き方改革と逆のことをしましょう」ということを言いたいわけではないので今回、私個人の「気持ち整え方」の日記だと思って読んでいただけると幸いです。
「仕事量」が多すぎるのもしんどいですが
「仕事の意味を感じずにやっていく」のも自分の中でしんどいです。
段取りが分かっていれば、仕事を「速く仕上げること」はできるのですが、「それだけでいいのかな」という気持ちになることがあります。
経験年数が上がるごとに、仕事の「やり方」よりも仕事の「やりがい」を考えることの方が多くなった気がします。
「やりがい」「意欲」「モチベーション」こういった意味を考えることが、きっと今の自分にとって、教師の仕事を続けていくうえで大切なのだと思います。
例えば、報告書やレポートなど、文章を「書く」ことに関していうと
夢中な状態で、仕事をしていると、呼吸するように文章を書けることがあります。
不思議なもので、頭を使って無理やりひねり出した文章よりも、自分がわくわくしながら書いた文章の方が軽やかでテンポもよく、読みやすいことが多いです。(私の主観もあると思いますが)
文章に関していうならば、「わくわくしている状態」とはおそらく
「自分の中にある課題意識」「その解決方法」「現在の状況」「具体的な実践例」「この状況を端的に表す言葉」がぴったりと頭の中でそろった状態 なのだと思います。
このような時は、「書きたい」というより、頭が「書かずにはいられない」という状態になっていると思います。
何か仕事をする時はいつもこの「○○せずにはいられない」状態になっていればいいなと思っています。
「いかに仕事をしたいという気持ちに自分をもっていけるか」
この「モチベーションの生み出し方」が仕事を楽しむためには、重要だと感じています。
モチベーションを生み出すために現在、大切だと思っていることを3つ紹介してみます。
(1) じたばたしながらじっと待つ
いきなり意味が分からないことを書いていますが、「手を休めない」ということです。
「毎日、授業の板書の写真を撮る」でもいいですし「一日一時間、授業の発問を工夫する」「毎日授業のよかったところをメモする」でもいいと思います。
とにかく手を休めずに、毎日コツコツ継続して取り組んでいくうちに「ひらめき」が訪れることがあります。
そういったひらめきがなくても、日々取り組んでいることは「データとして確実に蓄積されていくので、モチベーションが上がらない日でも、まずは粛々と日々の仕事やタスクを取り組むようにしています。
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(2)やってきたこと、やっていること、やりたいことなど「自分の状況」をメタに見てみる
例えば
「これからどんな力を身に付けたいのか」
「その力で自分はどんな授業をしたいのか」
「何に満足しなくて悩んでいるのか」
「今までの悩み、他の人の悩みと比べてその悩みはどれくらい深刻なものか」
など、今の自分の状況を一度客観的に整理して、「過去」そして「未来」とつなげていくと、「やりたいこと」が見つかることがあります。
「他人や過去の自分と比べる」ことはいいことではないかもしれませんが、私の場合「今の自分は十分恵まれた状況なのに、不満を言っているだけかもしれない」と気づくこともあるので、自分を見つめ直すために考えるようにしています。
また(1)で紹介した毎日やってきた過去のデータを振り返るだけでも、自分の傾向がわかってきます。
自分の授業がものたりないと思ったら、板書の写真を3か月分見直していくことだけで、新しい発見が見つかることがあります。またパソコン内のデータを整理するだけでも、新しいアイディアをひらめくきっかけが見つかり、モチベーションにつながることもあります。
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(3)新しい学びの場に飛び込む
とにかく学習会や、講演会に参加したり、おすすめの書籍を読んだりすると、自分にはない新しい視点をもらえます。ここで出会った「新しいこと」がきっかけで、自分の中に「今すぐ何かやらずにいられない気持ち」が生まれることがあります。
昔は、とにかく時間さえあれば、本を読んだり、学習会に参加したりしていました。
当時は、常に発見があったのでそれでよかったのですが今は家庭のこともあるので、よく考えてから参加するようになりました。
何もかも参加していればよいわけではなく、自分で課題意識をもっていないといけないと強く感じるようになりました。
自分の中に課題意識をもち、その問題を解決するために参加する方が、発見が多いです。自分以外の人の話は、自分の中では気づかなかった新しい視点を引き出してくれるのでとても勉強になります。
このように(1)~(3)を試していく中で、自分の中で、「やりたいこと」や仕事をしていく上での「新しいヒント」が見つかることがあります。
このように今までとは違う「何か新しいこと」が自分の中で生まれている時は、仕事をしていて「楽しいな」と感じます。これからもまだ、何かいろんなことがわかるかもしれないという気持ちになります。
追究の鬼の有田和正先生も「一日三回感動しないと眠れない」と言っていたように、毎日新しい変化や刺激を自分自身で探していくことで仕事のモチベーションにつなげられるのかもしれません。
先日の話ですが、これから研究授業をする後輩と「円柱と角柱の体積」の授業づくりについて話をしました。
学年や年齢を超えて、授業者の思いやこだわりを大切にしながら、どんな問題にしたらよいか話し合っていく時間はとても楽しかったです。
退勤前の10分もない短い時間でしたが、そんなちょっとした時間がモチベーションになって、その日帰ってから昔買った算数の本を読んでみようという行動につながりました。
「仕事を速く終えるフェーズ」から、これからは「いかに仕事を楽しく取り組めるかというフェーズ」であれこれ悩んでいきたいと思います。
個人の長い日記に付き合っていただきありがとうございました。
行事などでいそがしい11月だと思いますが、みなさまもよい連休をお過ごしください。