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橘玲さん“金融資本を金融市場で運用するか、人的資本を労働市場で運用するかの違いはあれ、誰もが一人の投資家だ。”

ふだんnoteでは「お金」について語っています。
わたしは転職やキャリアアップについては専門外です。しかし「お金」と「仕事」って根っこの部分で繋がっていると感じます。個人の暮らしを作っていく上で、お金もあなたの仕事も、どちらも「資本」なのです。

“資本って何だ?”

資本とは、価値を有する資源のかたまりのこと。

少し言い換えてみましょう。あなたの仕事は → 仕事をこなす「あなたという資本」は、と言ったほうがベターかもしれません。

もう一度記します。
あなたのお金も、(仕事をこなす)あなたという資本も、どちらも価値を有する資源のかたまりです。

お金のほうは、硬いことばでいうと「金融資本」にあたります。例えば「銀行に100万円預金する」という言い方をしますが、これは、あなたのお金(金融資本)を金融市場で運用している。ということです。

“預金なのに、運用?”

はい。銀行預金とは、銀行にお金を貸し、その貸し出し料として「利息」を受け取る金融商品であるためです。もちろん、投資信託などで投資をしている人も、あなたのお金(金融資本)を金融市場で運用している。といえます。


では、仕事をこなす「あなた」はどうでしょう?こちらは「人的資本」と呼ばれます。仕事部分におけるあなたという資源そのものです。

あなたが仕事をするとは、あなた自身(人的資本)を労働市場の中で運用している。とはいえないでしょうか。あっ、ちょっと驚かれるかもしれません・・、少し過激な表現ですし。

私たちはふつう、日々働いている部署内や、会社の中で自分が「評価」されているか否かを感じます。しかし実は、だだっ広い「労働市場」の中で、数多の潜在需要者が、あなたを見、あなたを潜在評価しているのです。これは「転職活動」をしてみるとよく分かるでしょう。

転職活動をすると、その業界(市場)におけるあなたの「市場価値」を意識させられるはずです。

具体的には、あなたの年齢や職歴や、会社の中で具体的にどんなプロジェクトに関わり、どんな成果を上げてきたかによって、市場があなた(人的資本)をプライシング(価格評定)するためです。

仕事を行うとは、日々無意識的に、あなた(人的資本)を労働市場の中で運用している。ということなのです。

整理してみましょう。

・あなたのお金(金融資本)が働く場所 → 金融市場
・あなた自身(人的資本)が働く場所  → 労働市場

資本の種類、働く場所はまったく違いますが、資本のポテンシャル(潜在可能性)を信じ、日々懸命に「運用」しているという点で両者は同じです。

わたしが好きな作家に橘玲氏がいます。氏のことばには、至言がいくつもあるのですが、今日は以下至言をお伝えしたく長々と書きました。

“金融資本を金融市場で運用するか、人的資本を労働市場で運用するかの違いはあれ、誰もが一人の投資家だ。” 

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カン・チュンド
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