肩こり その1【肩こりって何?】
肩こりってなに?
腰痛同様、多くの方が悩んでいる肩こりですが、慢性疼痛診療ガイドラインには、
一般に、後頚部から肩に拡がる鈍痛や不快感、筋の緊張とされ、女性に多く、睡眠や体型、仕事内容、心理状況などと関連することが示されている。しかし、肩こりの病態についてはすべてが明らかになっているわけではない。
と書かれています。
なんかパッとしませんが、肩こりを表現しようとするとこうなるんでしょうね。
実は、肩こりというのは日本独特の表現なんです。
他の国に肩こりという言葉は存在しないと言われています。
肩こりという言葉が存在しないので、肩こりの研究が進まないとも言われています。
研究がすすまないと病態もはっきり分かりっこないので、「肩こりとは肩がこってる状態」でいいかと思います。
一次性肩こりと二次性肩こり
肩こりは、
原疾患が不明な原発性(一次性)の肩こり
原疾患が明らかな症候性(二次性)の肩こり
に分かれています。
原疾患が明らかな症候性(二次性)の肩こり
原疾患が明らかな症候性(二次性)の肩こりは、
1、頚椎疾患などの整形疾患
これは、下の図のピンク色の部分に神経症状(しびれ、感覚低下、手先の細かい運動ができないなど)があるか」ないかがカギになってきます。
2、非整形疾患
これは、外科、内科、耳鼻科、眼科、精神、歯科などが担当する疾患です。
高血圧や眼精疲労、睡眠障害、歯周病、更年期障害などになります。
そして、腫瘍や、狭心症など心臓のトラブル(関連痛で左肩や背中の左側)、肝臓や胆嚢疾患(右側)、肺疾患(真ん中~左側)もあります。
原疾患が不明な原発性(一次性)の肩こり
原疾患が不明な原発性(一次性)の肩こりは、
・いわゆる肩こり
・単純~複雑なものまで
です。
これが、私たちを悩ませる肩こりのことになります。
肩こりには、こってるところを揉んでもらうと楽になる単純なものもありますし、揉んでもらった直後はらくだけど30秒後にはすぐこってしまうなどといった複雑なものまで様々です。
複雑なものは、慢性腰痛と同じく「慢性痛状態」だと言えます。
一般的な治療や施術の効果が現れない慢性疼痛というカテゴリーになります。
今回のまとめ
ここまでをまとめますと
・肩こりは肩こりである
・原疾患が不明な原発性(一次性)の肩こりが、私たちを悩ませる肩こりである
・複雑な肩こりは慢性痛(慢性疼痛)である
となります。
次回は「肩こりにどう対処すればいいのか」をお伝えします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。