重陽と菊花
9月9日は五節句のひとつ、重陽。
陰陽思想で奇数は陽であり、
陽数の極みである9が重なることで「重陽」と呼ばれます。
「菊の節句」とも言われ、
菊の花を浮かせたお酒を飲む風習がありますが、
今回うちでは菊を混ぜたお茶を作ってみました。
(菊以外にもいろいろ入っていますが…😅)
今回はこの【菊花(きくか)】についてすこし、解説します。
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菊花は薬膳では涼性。
すこし身体にこもった熱をとってくれます。
クコと同様【目】に良いとされ、
とくに目の充血やかすみ目などに使われ、
「飲む目薬」とも言われる杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)に入っています。
菊花は【肝風(かんふう)】を取り除くもの。
肝風ってなに??
こう思われた方も多いはず。
漢方で【肝】=情緒をつかさどるところ
つまりここが乱れると
怒りや涙が止まらないなど、感情的になりやすくなります。
(女性はとくにホルモンバランスの影響で【肝】が乱れやすくなります)
よく昔の漫画やアニメで
顔を真っ赤にして「コラー!!」と怒って
髪の毛が浮き立っているひとを見たことありませんか?
あれこそまさに【肝風(かんふう)】。
怒りやストレスによって【気】が上昇することで
からだの中で【風】が発生し、揺れ動かすことによって
✅ はげしい頭痛
✅ めまい
✅ 血圧の上昇
✅ ホットフラッシュ
などを引き起こします。
ふだんから目が充血しやすく、
頭痛やめまい・イライラなどが出やすい方は
飲んでいるお茶に菊花を加えると良いかもしれません✨
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体質を改善したくて漢方薬を飲まれる方は
たくさんいらっしゃいますが、
体質改善は「養生7割、治療薬3割」
漢方薬で身体の不調をとりつつも、
いちばん大切なのは日々の生活を見直すこと。
食事、運動、休養…
こういった養生も大切ですが、「心のあり方」もすごく重要です。
日々、不満を持ち続けているとからだや心にストレスが蓄積し、
【肝風】が起こりやすくなります。
「満足」は与えられるものではなく、自ら探すしかありません。
生きていく中で嫌なことや辛いことはたくさんありますが、
ありがたいこともたくさんあるはずです。
そういったことに感謝しながら毎日過ごす、
これが体質改善のおおきな第一歩になります🌱