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煎じ薬はエキス剤(粉薬)より効きが良い?

漢方薬の形状にはいくつか種類がありますが、
大きく以下の3つに分かれます。

✦煎じ薬→生薬をぐつぐつ煮出したもの
✦エキス剤→生薬を煎じてエキスを抽出し、粒や顆粒にしたもの
✦丸剤→生薬を粉にして、蜂蜜などで固めて丸めたもの

一般的に病院ではツムラやコタローなどのエキス剤が出され、
漢方専門店などでは煎じ薬が出されることが多いように思います。

よくコーヒーにたとえて
「煎じ薬はドリップ、粉薬はインスタント」と言われるように、
「煎じ薬=そのまま抽出されて効きが良い」
「粉薬=薄いけど利便性が高い」
というイメージで伝えられることがありますが、
本当に煎じ薬の方が粉薬より効きが良いのでしょうか?

現時点としては「科学的に比較したデータがないからわからない」という結論のようです。(じほう出版「漢方薬のストロングエビデンス」参照)

「同じロットの生薬から製造した煎じ薬と、工業的エキス製剤の効果をランダム化比較試験のような、エビデンスレベルの高い方法により比較した臨床データが存在しない」

つまり、西洋薬のようにケミカルなものではなく、
自然のものであるがゆえ、その比較が難しいんでしょうね。

わたしの臨床経験においては
「煎じ薬の方が効きが良い!」という方もいれば、
「煎じより粉のほうが調子良い」という方もいたり、
結局は「ひとによる」というところですかね…😅


煎じ薬は手間はかかりますが、
その時間や手間も「からだと向き合う時間」として養生につながります。
「香りも薬効」と言われる煎じ薬、
もし機会があればぜひ粉薬と飲み比べてみてください🌿

*写真は、台湾で煎じ薬を作っていたのを撮影したものです。
路上で作っていてびっくりしました!👀

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