鶯谷の幻想系古本屋
希死念慮から起因する断捨離癖に怯えつつ、生きる為に本を買い、読み耽る日々。陰陰滅々の生活の中で、唯一自分に素直になれる場所、それは本棚の前。本棚が潤えば潤う程に、良い人生を送っているという錯覚に浸る。所詮モノへの依存と言われれば其れ迄、だけど関係無い。棄てるよりマシだ。健康的だ。
国際子ども図書館を出た後、歩いて鶯谷へ。古書ドリスへ行ってきた。幻想系古本屋を謳った看板に偽り無し、20冊くらい諦めて今回は10冊お持ち帰り。
星新一は我が家の蔵書で一番多いけど全て文庫なので、単行本と出逢えて嬉しい。
同じくSFで言うと、早川書房のSFシリーズがズラッと並んでいて、筒井康隆の東海道戦争が手に入ったのはかなりアツい。
澁澤龍彦だらけの棚からは、全部読んでみたかったけどなんとか2冊に絞った。
んでまぁ、バタイユ。著者集はいずれ全て揃えようと思う。絶対揃える。
ユリイカは気になる特集があると思わず買っちゃう。一番最新で言うと大森靖子特集を神保町で買った。先々月くらいにもバタイユ特集を買った。
幻想、オカルト、耽美、家に置けないような本も沢山あった。レジで店員さんと少しお話ししたけど、「奇譚クラブとか欲しかったですけど本棚がリビングなんで諦めました」と子どもに目をやりながらこちらが言うと、「隠していただくか、貸し倉庫とかもありますからね」なーんて超画期的な意見を述べてくれる最高の店員さんだった。
本の状態も良くて大満足。価格も全然高く無い。同じタイミングで店内に居た方がレジで会計の際に値引いてるのが聞こえて驚いた。こんな稀な良店にお金使わなくてどうする。稀覯本を置いてくれるお店は存在しているだけで有り難いのが分からないの?と幻滅。
神保町で闇雲に探し回るより、この店に来た方が簡単に幸せになれるかも。また行こう。下手したら年内に。