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スタートアップを成長させるエコシステム②VCについて

皆さんこんにちわ、TechWasabiです。先日はアクセラレーターについての記事を書きました

今回は、成長するスタートアップに投資をして、何十倍何百倍のリターンを狙う投資家達、Venture Capital(VC)についての記事を書きます。役割としては下記の図左下のようなイメージになります。

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VCの仕組みとは

VCは上記した通り、IPO前のスタートアップ企業へ投資をして、まだ企業価値が低い時点で投資をして株と交換、投資したスタートアップ企業の企業価値が上がり、IPOや買収された際に、保有している株を売ることでリターンを得る仕組みです。幅広く投資をするVCもいれば、領域特化型で投資をしているファンドもあります。
基本的にスタートアップへの投資であることから、よく「10社に投資して1社ホームランを目指す」という風に言われています。

VCの役割について

スタートアップエコシステム内において、VCの役割は非常に重要です。VCは、上記のような特性上、まだ世の中で主流とされていないが、「これから変化を起こすだろう・世の中を変えるサービスになるだろう」と期待されるスタートアップに対して投資をすることが多いです。つまり、将来実現すればすごいことになるが、成功するかどうかは誰にもわからない領域に投資することになります。
一方で、見通しが不透明なスタートアップだからこそ、投資を受けて、需要が拡大しユーザーが増えるまでに生き残ったり、競争が激しいからこそ早く自社のサービスを拡大するために受けた投資金額を利用して成長スピードを上げていきたいと考えています。VCからの投資はスタートアップが大きく早く成長する上で欠かせない材料になります。
また、VCは投資だけでなく、アドバイスやポテンシャルな顧客との引合せなど様々な確度でスタートアップをサポートします。VCで活躍するキャピタリストは元スタートアップのファウンダーや、経験豊富なキャピタリストが多いため、スタートアップに対して積極的にアドバイスができるのです。
また、当然投資家達は自分たちの投資したスタートアップが大きく成長して欲しいので、顧客を紹介するなど成長するためのサポートは惜しみません。お金だけ投資する投資家は逆にスタートアップから嫌がられるケースも少なくありません。

著名なVC

多くの著名VCはシリコンバレーを中心に活動しています。これが、シリコンバレーで新しいサービスが生まれる割合が高い理由の一つです。スタートアップは投資家と出会う機会を得るためシリコンバレーで起業するのです。
いくつか代表的なVCとその投資先を紹介します。

1, Sequoia Capital
世界で最も著名な老舗VCの一社。数多くの著名スタートアップに、早い段階から投資をしています。Apple、Google、Zoomなどの著名スタートアップに初期から投資をおこなってきました。

2, Founders fund
Paypalの創設者でもあるピーター・ティールが設立したVCファンド。データ分析で超有名なPalantir、FintechのStripe, Airbnbなど数多くの有名企業に投資を実行しています。革命的なサービスにフォーカスして投資をするVCとしても有名です。

3, Emergence Capital
エンタープライズ ソフトウェア関連のスタートアップ中心に投資をするVC。ZOOMや、クラウドストレージのBox、物流の可視化ソリューションNo1のProject44など、BtoBに強みを持つ著名スタートアップへの投資実績を多く持っています。

VCのインナーサークル

VCはただ闇雲に投資先を探すのではなく、常にエコシステム内で情報交換をして、良い投資先情報を仕入れたり、スタートアップの紹介をし合っています。その中でも著名な投資家は自分たちと同じくらい能力がある人間だけで情報交換を行います。優秀な人への情報共有などは将来自分のもとにも投資機会やスタートアップの紹介という形で返ってくると考えているからです。
その限られた人たちの間での情報交換がインナーサークルと呼ばれ、通常は得ることのできない、良い投資機会につながっているのです。その結果、良い投資案件はほとんどトップティアのVC達で独占されるような仕組みになっています。また、それらは個人ベースで行われることが多く、実際にファンドを大きくしたり、有名なスタートアップに投資しているのはVCという会社単位だけでなく、実際にはキャピタリスト個人が大きく影響しています。

まとめ

VCはただの投資家ではなく、スタートアップが成長するために必要な空気のような役割をしています。より良い投資家から投資やサポートを受け、より良い空気を吸うことができるのです。
世界では、良い投資家が集まっていないスタートアップはビジネスとして評価されていないことに直結するケースが多いです。なぜなら、”良いビジネス=お金が集まる”というのがエコシステムのセオリーだからです。
協業を検討するスタートアップの投資家に誰がついているかは、協業検討の一つの大きな指標になります。ぜひ参考になれば幸いです。

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