出直しの法則　No.730

2020年12月29日 09:11

先日「えのさん」の主催するえのさん流MBAに参加させていただき、その中での学びをまとめてみました。

え、コンサルって教える立場じゃないの？という声も聞こえてきそうですが、お医者さんが科が違うと全く別なように我々コンサルも色々専門分野があり、専門以外の事は定期的に勉強しているんですよね。

で、えのさんがすごいのは、一代で２３０億の会社を作り５０歳でその会社を譲り、コンサルをやっているという実務経験あるコンサルなんです。

私も学ぶべきポイントが多くあり、今は定期的に勉強させてもらっています。

えのさん流MBAについては下記リンクよりご覧ください。

今回は第3講でえのさん流経営学の中の「出直しの法則」について学びましたのでその内容をシェアしたいと思います。

出直しの法則とは会社を健全な状態に保つため、事業を組み立てなおす際に使う思考方法で、すべてをいったんゼロにして事業を考え直すという手法です。

一般的に会社の状況が悪くなるとわるい部分だけを何とか立て直そうと必死になり、労力をかけた割に結果があまり出ず、無駄な労力になるという間違いをする事があります。

これはすべてを今の形のまま維持していこうという考えで進めるため起きる問題です。

一旦すべてを無いものだと考え、必要な物だけを戻すという選択をすると、実は不採算部門はテコ入れするのではなく、無くしてしまう方が良いという選択が出来るようになります。

例えば、街の中で見かけるいつお客さんが入ったかわからないような用品店がつぶれずに残っているのは、そのビルのオーナーが用品店をやっていて、不動産収入があるので続けているというケースがあります。

冷静に考えれば、ほぼ売上の無い店で赤字で運営しているより、その店も誰かに貸して家賃をもらった方が利益は増えるのですが、親子代々そのビジネスをやっていて、商店街の顔役もやっているのでやめられないというパターンです。

こういったビジネスが成り立ってしまっているとなかなか踏ん切りがつきませんが、こういったときにゼロベースで考えれば、やめようという決断になるはずです。

しかし、倒産寸前の状態では悠長なことは言っていられないので、決断が出来ます。コロナで環境も厳しいこの時代では、少しでも早くそういった決断をするべきだと思います。

上記の例のように「もしゼロスタートでやり直しが出来るのならあなたは今の事業をどうしたいですか？」というのが出直しの法則です。

これは事業という大きな枠で考えるので、なかなか踏ん切りがつきませんが、自分の持ち物で考えると捨てたとしたらお金を払ってでも買いなおしたいものってどれくらいありますか？

結構身の回りにあるいらないもので、自分の行動が制限されているのに気が付きます。

では実際にビジネスで考えるとどうすればよいのでしょうか？

まず最初に会社をいくつかの部門に分けて部門別採算で考える必要があります。

部門採算にした時にマイナスの部分を外す事を考えるのですが、ほかの事業と仕入れを共有していたり、お客様が共有されていたりと簡単に分割できない場合もあります。

その際は最低単位まで分割し、比率も考えてどちらかにつけてしまいます。

そうして分割できるようにしたら、その分割されたもので最大の利益を出せるようにするにはどう組み合わせるかを考えます。

その際に大切なのは、そもそもあなたがその会社で何をやりたかったのかということを明確にすることです。

会社の経営理念やビジョンに沿った上でベストな形に持っていかなければ、そこまで思い切って出来ません。

出直しの法則を進めていく上で、最悪のケースではリストラなども行わなければいけいないこともありますが、それでも守る物を明確にして進めていく必要があります。

そんな場合でも必ず良くなった時をイメージし「今は大変な時だが、良くなればこの苦労は必ず良い形で返す」と伝えましょう。希望が無ければ皆さんの力は出ません。

こういった大変な事態からの復活としてもとても有効な「出直しの法則」ですが、本来はまだ事業が順調に行っているうちに行うのが正しい選択です。

いい時ほど悪くなる前提で手を打ち、常に最高の状態で事業を進めていきましょう。

仕事でもプライベートでもゼロリセットできるなら可能性が広がりますよ！

今日の一言
すべてをゼロベースでやるならどうするかを考える

成長するための実践行動
・もしこの事業を最初からやり直すならどうするかを考える
・事業を分割して考える
・不採算の部門を明確にしそこが外せるよう分割する
・ビジョンに沿って利益を最大化する考え方を行う

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