サビオ、バンドエイド、カットバン、どうでもいいけどおもしろい~ぺこぱの「神図解」から
深夜にテレビをつけたら、ぺこぱの「神図解」という番組をやっていた。救急絆創膏の各地方の呼び名を調べるという、よく聞く内容だったけど、「あれっ、どの地方がどうだったっけ」と眠れぬままに興味半分暇つぶしに見ていた。深夜にやるくらいだから再放送だったようだ。
ゲストの女の子が、「北海道はサビオですよ」と言っていた。北海道の人にとってはサビオが当たり前なのだが、私はサビオは知っているが商品名として知っているだけだ。他の地方の人の呼び方、バンドエイドやカットバンも商品名だ。
それを薬屋さんがまとめているというのでネット検索した。なるほどなるほど。バンドエイドという呼び方はテレビCMで全国的に知られるようになったのか。
どうでもいいけどおもしろい。
ばんそうこうの次は、豆まきの豆。
これまた北海道出身のタレントが、「豆まきはピーナッツでしょう」と言う。
ピーナツ(落花生)を豆まきでまく地域があることは「月曜から夜ふかし」で見たことがあるが、その地方の人にとっては大豆をまくことが信じられないのだろう。と、私は逆に大豆をまくのが当たり前の前提で話している。私は豆まきといえば大豆しかないと思っていた。けれどピーナツをまく地方もけっこう多い。狭い日本でもこんなに違う。
どうでもいい話だけど、おもしろい。
「月曜から夜ふかし」も、どうでもいいことをたくさん調べている。それが中国の若者の間で人気になっているそうだ(ネットで拡散される)。番組が面白いので、それで日本語を勉強している中国の人もいる。というのを番組でやっていた。
1670年代に、自作の顕微鏡を使って微生物を観察した織物商のレーウェンフックは、歯の歯垢の微生物や精液の精子を観察した。
「それが何の役に立つのですか」という問いには、「役に立つのかに興味はない」と答えている。どうでもいいけどおもしろいことが、歴史に名を残す功績を打ち立てたのだ。(神川龍馬「京大式へんな生き物の授業」朝日新書)
豆まきにかえると、これもネットで見ると、前述の図だけでなく、いろんなところで調べられている。
そしてまたテレビでは例のタレントが、「大豆って何ですか」ときたもんだ。ボケにしてもひどい。大豆で豆まきしなくても、豆腐や油揚、豆乳は知らないのか。枝豆も食べないのか。私はおからが大好き。全部大豆製品なのに。
関西では「ちゃちゃ入れマンデー」で関西6府県の違いを図解で示すことがある。今川焼きと大判焼きの違いでは、神戸では「御座候」や「人工衛星饅頭」とも呼ぶと言っていた。どちらも商品名。
ちなみに「御座候」(本社は姫路市)は三宮駅で売っている。隣の「551の蓬莱」はCMのおかげか豚まんやアイスキャンディーに人がいっぱい並んでいるが、「御座候」の方は誰も並んでいないことがある。そうするとなぜか買いたくなる。あんの色で白と赤がある。それぞれ1個110円(税込)。最近は白あんの方が好きだ。
これまた今川焼きと大判焼きの全国マップもいろいろ作られているようだ。
関西のテレビ番組でいうと、「神図解」は6ch、「ちゃちゃ入れ」は8ch、「月曜から」は全国ネットだが10ch。どうでもいいことをどの局も公共の電波を使ってたくさん流している。それでもおもしろいから見てしまう。
おもしろいから微生物を観察したレーウェンフックが科学に貢献したように、なにも考えずにおもしろがって調べたことがたまたま何かの役に立つこともある。AIとは違う発想が人間には求められる。
こうして人類は進歩してきた。
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