金澤町家での暮らし~家をまちに開くこと~
こんにちは。移住者ネットワークの須田暁憲です。
我が家は、2年ほど前に築90年の「金澤町家」を購入して内装をフルリノベーションをして暮らしています。
金澤町家は、平成29年時点で約6000件存在しているものの、毎年100件以上が解体されているとのデータもあります。
我が家は住宅の購入を検討する中で新築住宅や中古住宅など、幅広く検討していましたが、どれもなんとなくピンとこなかったこともあり、かつ自分たちの探す条件に合った町家をちょうど良いタイミングで見付けられたこともあり、「金沢の町並みを残す」という意義も含めて購入を決意しました。
現在は、内部の改修のみ完了しており、外壁や屋根は今後改修する見込みですが、約1世紀ほど前からここに建っていたこの家は単に自分たち家族が住む「ハコ」としてだけでなく自分たちの住む町への責任も感じながら暮らしています。
その一環として、「家を開く」ということを意識しており、妻が「つくえ文庫」という私設図書館を開いたり、私は「町家映画部」として自宅で上映会を行ったりもしています。
◆つくえ文庫 https://www.facebook.com/tsukue.bunko/
最近では、「自分の祖母がこの家に住んでいて子どもの頃遊びに行っていた」という方にも知り合い、当時の使われ方やさまざまなエピソードを伺う機会もあり、改めてこの家の歴史を感じた次第です。
日本では、住宅は耐久消費財という側面もありますが、金澤町家のような古くからある住宅は町の資産だと考えています。
昨年度末には、金澤町家研究会の「優良金澤町家」の認定を受け、金沢市の「特定金澤町家」にも登録された我が家。
私の住む町は、町家がまだ何軒か残っている場所です。
これからもこの家を通して、町の価値を高めるような取組をしていきたいなと思っています。