欲望の結び目をほどく――ブルース・フィンク『ラカン派精神分析入門』
今回の読書範囲は、ブルース・フィンク『ラカン派精神分析入門』の後半でした。
この本を読むまで、精神分析は何を目指して行われるのか、について考えたことがありませんでした。分析のプロセスについて、自分なりにまとめてみます。
ラカンは、分析の過程を「欲望の結び目をほどくこと」と表しています。
欲望の結び目とは、本来色々なものに向かって動き続けるはずの欲望が「固まっている」状態を指します。これをほどいて、欲望本来の流動性を取り戻すのが分析の目標です。
といっても、実際に欲望がドロド