充実した毎日を送っていたのに、産後鬱と子ども達のアトピーで地獄のような日々を過ごし、過労で倒れ、そこから回復するまでの話③
過労で休職
子ども達のアトピーで悩まなくなると、
今度は自分のことや、将来に対する不安が出てくるように。
■そもそも「休む」って何?
熱も出ないし風邪もひかないから病欠は取らないのが普通。
有給取って休むことなら、長年『計画的』に『ちゃんと』取ってきた。
産育休明けは保育園の洗礼とやらで、
子どもの体調不良を理由によく休んでたけど、
復帰後半年くらい過ぎたらそれもなくなり、
子供のいる家庭にしては休んでなかった。
私の勤務先は国内の大手損保で、
交通事故の損害調査や示談交渉をしている。
仕事柄、人から怒鳴られたり喚かれたり泣かれたり不当な要求をされたりするのが当たり前。
普通の精神状態の人と話すことはほぼないし、
忙しすぎて1日中ずーっとそのような人達を相手に話してるもんだから、
水も飲めない、トイレにも行けない、お昼休みとれ
ないからランチ食べられない、が普通。
新人の時は腎盂炎になって倒れたことも。
子供が一人目まではまだ乗り切れてたが、
2人目の育休明け、復帰してから1年半くらいした頃だったか、ついに過労でダウンし、
2ヶ月休職することになる…
■「慢性疲労症候群」で強制終了
今までも修羅場はいくらでもあった。
だけど、あの頃は異常なくらいの件数の事故が
私のセンターには入ってきてた。
独身の若い頃ならまだいい。
少なくとも土日は好きな時に自分のタイミングで
休んだり寝たりできるから。
でも、子ども達がいると、そーはいかない。
土日は土日で家事と育児があるから全く休めない。
私が当時さばいた事故件数は、
他のセンターの時短勤務者の3倍近く、
フルタイムの残業しまくり同期よりも多かった。
その上、損保なので、地震、台風などの災害が発生する度に、そちらの対応もしなければならない。
毎日戦場である。
私は子どものお迎えもあるし残業できないのに。
とはいえ、お客様対応なので、
時間になったからと電話を切るわけにもいかない。変なやつに捕まったら帰れない。
私は元々「定時で帰る仕事が早い人」だったのに
そんな私でも全く帰れないくらい忙しくて。
時短社員も残業が当たり前、
職場の皆が疲弊していたのでメンタル不全で倒れる、辞める人続出。
当時のボスには、いくら私でもこれ以上はもう無理です!!!と何度キレて訴えたことか。
このレベルはやりくりどーこー、
マネジメントどーこーの問題じゃない!!
単純に人手が圧倒的に足りない!!
お客様お客様ゆーけどさ、社員が疲弊してたら、
余裕なさすぎてまともな対応なんかできるか!!
苦情もミスもでて当たり前じゃん!
とか、
ワーママの1日のスケジュールこんななんですけど!
とか、子どもいない上司に説明したり。
でも結局会社は人は増やせない、の一点張り。
管理者はそのまた上の管理者の顔しか見てないし、会社はものすごい人員削減を進めてた時だったから。
どこまでバカなの?!本当に憤りしかなかった。
で、そんな中、ある日突然、
朝ベッドから起き上がれなくなった。
今までも寝起きはむちゃくちゃ悪かったんだけど、体が動かなくなっちゃって。
さすがにこれはまずいんじゃないか、、、
普段めったに病院なんぞ行かないのに
具合悪い中めちゃくちゃ頑張って
何とかかんとか病院へ行った。
ところが、どの科へ行っても、
血液検査とかしてもどこもおかしくない。
そして、最終的に
「慢性疲労症候群ですね。
診断書出すんで今すぐ仕事休んでください。」
って言われた。
え??
治療方針とか教えてくれるんじゃないの?
会社の状況がひっ迫してるので、
休むなんて無理無理!
びびって診断書を拒否してた。
で、医師からは
「まさにその反応、休むことに抵抗したり不安感がでるのも慢性疲労症候群の人の典型的な反応なので、医師としては悩ましいんだよ…
たとえ会社の仕事を休んだとしても、
あなたの場合お子さん二人もいて、
家の仕事がなくなるわけでもないんだよ?
この状況なら会社の仕事休むしかないでしょ?
あなただからこんな状況でも今までどうにかしてきちゃっただけで、
普通の人ならとっくの昔に倒れてるよ。
じゃあたぶんすぐには効かないと思うけど、
とりあえず1ヶ月漢方薬出しとくからまた相談ね。」
と言われ、この日はとりあえず帰宅。
で、この結果を配偶者、会社の先輩や元上司、
友人に相談してみた。
「いくら低血圧で起きれないっていっても1時間以上起きれないなんておかしい」
「休日はでかける用がなければ放っておけば1日中死んだように寝てて、その上そんだけ寝ても全然疲れがとれないのもおかしい。」
こんな感じで、周囲にさんざん説得されてようやく休職を決めた。
強制終了ってやつだ。
休職中はひたすら寝続けた。
子どもの保育園の送迎がなければ24時間寝続けられるな、
人間ってこんなに寝られるんだ?と思うくらい。
しかもこの寝続ける生活は2ヶ月続いた。
ただただ、体の回復のみに時間を使った。
今思えば、もう少し休んでおけばよかったと思う。
体が回復してくると、冷静に考えることができるようになり、呪いから覚めた気分だった。
倒れる前はお料理するたび、毎日包丁で指切ってたし、
記憶力が落ちて色んなことを忘れがちだったし、
子ども達を寝かした後はスイッチが切れたように
動けなくなり、
疲れて眠いはずなのに不眠症で、
会社の健康診断でも心拍落ちてると心配されてた。
今思えば明らかにおかしいのに、
なんで頑張っちゃったんだろう。
結局倒れるまで自分の体の声を無視し続けてしまった…