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パリの美味しいパン屋さん 1 【Poilâne】


現在午前9時前、inパリ。
だいぶ陽が登るのが遅く、暮れるのが早くなってきました。
もうすぐサマータイムも終わり。
なんだか寂しいな。


夏に日本で申請したビザが無事下り、
10月から本格移住でパリに居ます。
 

19歳からの一人旅から始まり、
学生1年、ワーキングホリデー1年と
それなりにトータル滞在期間は長いのですが、
いつも帰国予定が決まった渡仏。
今回初めて、無期限の滞在です。
 



あんなに好きだったパリなのに、
いや、今も好きなんだけど、
いざ無期限で住むということになるとちょっと、いろいろ考えてしまったりして。
家族のこととか。
特におばあちゃんは高齢なので、
元気なうちにあと何回会えるんだろう、とか、
何かあった時にすぐに駆け付けてあげられない、とか、
そんな若干ネガティブな思考が脳内を駆け巡ったりして
そういうときに限って友人との楽しかった思い出や、
母との二人旅、祖母との二人旅、父とのお出かけ、
姉や弟たちと過ごした、楽しかった時間ばかりを思い出すんですよね。
渡仏前、ちょっとだけセンチメンタルになったりしていました。
 


 
でもパリに来たら来たで、
旦那さんがいて、仲のいい友人達が祝福してくれて、
そして美味しいパンやチーズやワインがあって(ここ大事!)
良いな、と思うこともやはりたくさんです。
 

「住めば都」
 

きっとパリが、私の都になってくれる。
 
急に思い立って一人フランスに飛んだ8年前、
自分も全く想像もしていなかった未来が今あって。
 
さらに遡れば、病気して入院していた10年前。
生きるか死ぬかを本当に彷徨った10年前。
日本を離れ、異国の地で暮らし、
結婚して新しい家族ができること、
誰が想像していたでしょう。

人生面白いですね。

 



さて、先日、友人が差し入れで持ってきてくれたこちら。


 
 
パリの老舗ブーランジェリー、
「Poilâne (ポワラーヌ)」のりんごパン。
 
ポワラーヌといえば、フランス好きの日本人なら知っている有名なパン屋さんで、
ガイドブックにもよく載っています。
日本人の方の間では
ここの素朴なサブレとカンパーニュが人気なんだそう。


 
でも私はポワラーヌといったら、このりんごパンが断トツ1位。
 
フランスでりんごのパンといえば、
「Chausson aux pomme(ショソン・オ・ポム)」という
半月の形をしたアップルパイのことを指していて、
もちろんこのお店にもショソン・オ・ポムもあるのだけど、
私はもう一つのりんごパン、
「Tartelette aux pomme(タルトレット・オ・ポム)」が大好き!
 

後者は名前の通り、
「りんごのタルト」なのだけど、
ここのこれはタルトというよりも “パン”。
少ししっとりしたクロワッサンみたいな生地に(伝わります?)
煮たりんごがごろっと入っているんです。
これが美味しくて美味しくて。
 


初めて一人旅に行ってその美味しさを知ってから
毎年来るたびに一目散にここを訪ねていたのだけれど、
長期で住むようになってからはほとんど行かなくなりました。
(大体近くのパン屋でお気に入りのお店を見つけ、そこで買うことが多くなる)
 
 



それがたまたま友人が差し入れてくれて
何年かぶりに食べたら、
やっぱりおいしい・・・・
なんていうんでしょう、パン生地とりんごの甘みと食感のバランスが
絶妙なんですよね、バターもしっかり香っていて。
 

 
ただ、私が一人旅の時に食べていた7~8年前と比べると
この子もだいぶ垢抜けました。
 
当時の写真がこちら。



 
そして今。
 


 
なんだか、もっと不格好だったし、
もっと素朴でもっと家庭的な感じだった。
名前も売れて少し洗練されてしまったようです。
袋もおしゃれになりました。
 
 
時代は変わっていって、美味しいものや流行りも変わっていくけれど
こういう昔から美味しいものは
このまま残っていってほしいなぁと思います。
 
 
 
 
そういえば初めて行った当時、
りんごのパンともう一つ、レーズンの入ったパンを買って
それを手づかみ(素手)で袋に入れられたのに衝撃だったな。(笑)
今やそんなことぐらいで驚かなくなりました。
フランスマジック。
 



Poilâne

38 Rue Debelleyme, 75003 Paris

+33 1 44 61 83 39


※他のエリアにも数店舗展開しているので気になる方はホームページでご確認ください↓

poilane.com

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