景色はなくてもお花見弁当
休みの日に、天気がいいと頗る嬉しい。
お弁当持って、どこかに出かけたくなる。
まさに春の陽気、
ぽかぽかだった昨日、
お家でお弁当を作って食べることにした。
本当は桜、今なら梅でもいい、
綺麗な景色を見ながら食べたいところだけど
お家で食べるというのも
それはそれで新鮮だ。
せっかくだから、
春らしいお弁当がいいな。
朝からごそごそキッチンに籠り、
時々ソファーでだらんと仰向けになって
背中を伸ばしながら
また歌いながらキッチンに戻り、
祖母が淹れてくれたコーヒーで
プチお家カフェを楽しみながら…
そうやって、気まぐれに
やりたいように作りたいままに
出来上がったおかずたち。
からっぽのお弁当箱の周りに集合させると
もう今すぐにでも箱に入りたそうだ。
この瞬間が一番、わくわくする。
どうやて詰めようかな。
真っ白なキャンパスに絵を描く感覚。
ほんの少しの緊張と、
それを上回るわくわく感。
思ったよりお弁当箱が大きくて、
おかずを急遽一種類
ささっと作って付け加えた。
二階に上がり、ベランダの小さなベンチ
(本当は踏み台)に腰掛ける。
お日様サンサン。
背中があったかくて気持ちがいい。
昔から、友達みたいに仲の良い祖母と二人、
並んでお弁当ランチだ。
春らしく、
桜の塩漬けを入れたご飯は
ほわっと桜の香りがして、
本当にお花見している気分になる。
お気に入りの緑茶入り玄米茶を飲みながら
「なんだか桜餅が食べたいね。」
と、
お弁当食べながらもうデザート談義。
別の試作で鶏の骨が欲しくて
骨だけ使った手羽元の身は、竜田揚げに。
だし巻き卵に、さわらの幽庵焼き。
前日の残りのひじきの煮物と
さつまいもやら、レンコンとみょうがの酢漬けやら。
少し空白ができてしまって
どうしようかと冷蔵庫を開けたら
お味噌汁に使い切れなかったお豆腐があったので
即座にレンチンして水切りし、
さっとごま油で焼いて
常備してある父作の甘味噌を塗って田楽にした。
我ながら、ナイスアイデア。
「なんかいいね、ピクニックしてるみたい。」
と嬉しそうな祖母。
景色は住宅街、そして我が家の洗濯物だけど。
でもお弁当でちゃんと春を味わえた。
元気よく降り注ぐお日様の光も手伝って
本当にピクニックしてる気分。
家にいても、
非日常空間って、ちゃんと作れる。
話も弾んで気付いたら
2時間近く経っていた。
なかなかうまくいかないこともあるけれど
これは良いリフレッシュ法だな◎
春本番も、もうすぐそこ。
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