独断と偏愛のクトゥルフ神話本
『クトゥルフ神話』とは
H.P.ラヴクラフトと友人である作家スミス、ブロック、ハワード、ダーレス等の間で架空の神々や地名や書物等の固有の名称の貸し借りによって作り上げられたコズミック・ホラー(宇宙的恐怖)作品である <Wikipediaより>
というワケで
友人から「初心者におススメのクトゥルフ本は何か」とのリクエストを受けたのでまったく"深き者"ではないが経験値だけは微妙に重なってる(高校時代から参入)わりに知識は超浅いクトゥルフ者がマイルドな感じで原点に近いものと初心者向けと解説書と国産派生作品などをご紹介
※あくまで"初心者向け"なので専門書や後世作家の派生作品集などは省略
以下は基本的に出版社のリンクを貼ります(アフィではないので
※見当たらない場合は版元ドットコム等のリンク
【H.P.ラヴクラフト全集】創元推理文庫
http://www.tsogen.co.jp/sp/author/916
言わずと知れた代表的本家
他にも原作全集は多々あるが現時点で書店でも一発で見つけられる購入しやすさとサイズ的読みやすさと価格(全巻文庫)を優先
テキストはちょっと けっこう 読みにくいかもだけど本家なのでがんばりと余裕があればこちらを
リンク先には1冊混じってしまってるけど(怪奇アンソロジー「怪奇小説傑作集3」もおススメ・ただし現在は絶版で入手困難)ラヴクラフトの原作はほぼコレで網羅できると思う
※「ラヴクラフト全集」なのでクトゥルフ神話ではないものも収録
【星海社FICTIONS 新訳クトゥルー神話コレクション】
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065107690
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065120040
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065141977
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065163184
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065204405
(星海社のサイトでは探しにくかったので版元ドットコムのリンク
ここ数年で刊行されている森瀬繚氏の翻訳シリーズ
今までクトゥルフを読んだことが無いんだけどFGOとかで見たそれっぽい描写がちょっと興味あるしでも本家全集に手を付けてもいいのかなぁ不安・・・という初心者向けに今いちばんおススメしたいシリーズ
文章も現代風で読みやすいしテーマ別にまとめてあるので話があっちゃこっちゃしてしまう心配も少なく巻末に資料的なものも載ってたりして親切
何より自分が森瀬氏のファンなのでそれこそ独断と偏愛でおススメするw
現在既刊5冊だけど
以下続刊 になるかはお客様次第・・・だそう笑
みんな買おう!!
【田辺剛氏 コミカライズ版】
https://www.kadokawa.co.jp/product/search/?auth=%E7%94%B0%E8%BE%BA%E5%89%9B
エンターブレイン/ビームコミックスから出ている田辺氏のコミカライズ
原作を忠実に再現した硬質で超精密なその画力で古き神々の前に為すすべもなく侵略もしくは排除される人間が描かれていて圧倒される
魅了された自分は去年大人買いをして貪り読んで堪能した
時々オリジナルも入っていたりしてそちらも好き
【図解 クトゥルフ神話】
http://www.shinkigensha.co.jp/book/978-4-7753-0422-8/
本編ではなくクトゥルフ神話辞典
何しろクトゥルフ神話は複雑でオリジナル話数はそこそこだが派生作品の多さときたらそれはもう膨大で
そういう時にお役立ちなのがこの辞典
用語集のような感じでちょっとしたストーリー解説もしてくれてるので読んだ気にもなれる
挿絵も多いので読みやすい
【クトゥルフ神話ガイドブック 改訂版】
http://www.shinkigensha.co.jp/book/978-4-7753-1847-8/
2004年に出ていた本の改訂版が2020年にパワーアップして帰ってきた
こちらはガイドブックというだけあって用語辞典というより資料的な感じ
各話の大まかなあらすじや派生作品作家の系譜・日本でのクトゥルフ登場作品などなど盛りだくさんで読み物として普通に面白い
情報が多いので本編と並行して読むのも良き
【魔界水滸伝】
・魔界水滸伝:全20巻
・新・魔界水滸伝:既刊4巻
・外伝 白銀の神話:全4巻
https://pdbooks.jp/profile_kurimoto_kaoru.html
※現在カドカワノベルズや角川文庫・ハルキ文庫版は入手困難でP+D Books(小学館)からペーパーバック判型と電子書籍で販売されている
ご存じ栗本薫氏のクトゥルフ大戦一大叙事詩
地球から宇宙を股にかける古来神vsクトゥルフ神の妖怪大戦争が熱い!
・・・なのだが著者逝去のため未完なのが惜しまれる
(※自分は未完の「新・魔界水滸伝」は未読なのだが一応正伝20巻で完結してるのでそこでやめても大丈夫かと
自分の初読は高校時代でして 多感な時期に多大なショックを受けた記憶
ラヴクラフトの原作からは何というか海外特有のカラッとした恐怖を感じるのだがこの魔界水滸伝ではじっとりとした和の恐怖がミックスされているので読んでいて本当に戦慄する
読後翌日が本当に来るのか本気で心配したときもあったくらい怖かった(ホラー物をほぼ怖がらないこの自分が!
エログロホラーバイオレンス(角川版の表紙・口絵・挿絵はあの永井豪!)に耐性がおありならご一読を(エロ部分に関してはBL要素も有り
ちなみに自分の好きキャラは地球軍(人類側)加賀四朗さん(聞いてない
それぞれ百八星を抱いているのもなかなか憎い設定
外伝「白銀の神話」は本編主要キャラの北斗多一郎が織田信長に転生しクトゥルフと戦った時代の話で時代物がお好きな方にもよろしいかと
グイン・サーガみたいにどなたか引き継いで書いてくれませんかね・・・
という感じで本当にあっさーい紹介だけど
一度も読んだことのない方にはこのあたりかなーと思うところを書いてみた
また「これは良きかも?」という本が出版されたら随時書いていくかも