荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 (集英社新書)

今日は「荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 (集英社新書)」というテーマの文章を書きたいと思います。

ジョジョの著者である荒木さんが、「漫画術」の本を出されました。2015年にも「荒木飛呂彦の漫画術」という本を出されてて、今回の新しい本にもなぜまた新たに漫画術の本を書いたか記されておりますが、もっと踏み込んだことを書いて若者を応援したり、これまで育ててくれた漫画業界に恩返しするため、というのが大きな理由だそうです。

この本は漫画家を目指す若者はもちろんのこと、ビジネスパーソンやエンタメ業界や作家、映画監督になりたい人なんかが読んでも面白い内容となってます。

荒木さんはこの本を読む人はきっとものすごく限定的で読者は少ないだろうと書かれてますが、たくさんの人に読んで欲しいなと思うし、かなり実用的で奥深い内容となってます。

さて、本の内容ですが、詳しくは本書に譲るとして、簡単に私なりの感想を書くと、タイトルに「悪役の作り方」とある通り、おもしろい漫画には「型」があり、そのなかで、いかに魅力的な悪役を作るかが大事といった「技術論」が細やかに書かれてます。

こんなふうに荒木流の漫画技術論がふんだんに盛り込まれてます。

悪役の存在も大事だし、キャラクターの一貫性も重要だし、そして、ストーリーが同じ方向に進み続けることが大切などなど、「コンテンツづくり」の肝になるような話が次から次に出てきて、目から鱗みたいなこともたくさん知れて、知的好奇心が満たされます。

あと、身近な人や映画などを見て、それを漫画に取り入れていってるというのは、よく考えれば当然なのかもしれませんが、すごく新鮮でした。
イーストウッドの映画を絶賛してたのは、すごく共感しました。私も彼の映画は好きなので。
そういったところから「素晴らしいエンタメの本質」を学んでいるんだと思います。

ローマの休日やジョーズの話も面白かった。

とにもかくにも、プロがどんなものを観て、そこからどんなことを知り、そして、どのようなことを学んでいるのかはホントに勉強になるし、刺激を貰えます。

こういう本は家にストックしておいて、時々読み返したいですね。

それにしても、彼の本を読んで漫画家を目指したり、実際に漫画家デビューを果たした人もいるんでしょうから、そういう人が書いた漫画も読んでみたいですね。

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