「ヘボ」から考える「野食」の魅力とクリエイティビティ vol.1
「ヘボ」を知っている人ははたしてどれくらいいるだろうか。
もしくは「ヂバチ」でもいい。
「ヘボ」とは、クロスズメバチ、シダグロスズメバチの総称で、岐阜県界隈での呼び名である。全国的には「ヂバチ」などの呼称で知られている。
このハチ、もとい、ヘボは、「蜂の子」と呼ばれる幼虫や蛹を主として食用とされている。
「蜂の子」が食べられるという知識はある方が多いだろう。
特に都心部ではなく山や川の身近な地方在住の人なんかは、実際に食べたことがあるという方も少なくないかもしれない。
さて、急にヘボの話しなんてしだしてどうした?と思われるかもしれないが、前から何度か書いているように、わたしは「昆虫食に興味がありすぎるけど、仲間や教えてくれる人が身近にいなくて食べたことがない」いわゆる(いわゆる?)昆虫食処女である。
自慢じゃないけど、知識だけは豊富にあるが、実際に昆虫食を口にしたことはない。残念ながら頭でっかちなだけの物知らずなのだ。
昆虫食に限らず、私は「そのへんにあるもので食べられそうなもの」が気になる性質がある。
ソフトなところでは山菜や珍しいきのこなど、スーパーにはなかなか売っていないけれど山に行けば採れるものなども好きだし、狩猟でしとめる鹿や熊などのジビエももちろん好きだ。
ハードなところでは、セミやカミキリムシの幼虫などの昆虫だけでなく、蛇やカエルなどのいわゆる「ゲテモノ」扱いされがちな爬虫類両生類や、オオグソクムシなどの海の珍獣など、食べてみたいものは果てしなくある。
食に関する好奇心が、斜め上の方向にありすぎるのだ。
こういった食材(食材?)を、「野食」と言って会を催して試食会したり、自分で捕獲したものを披露したりする小さなコミュニティもある。
たとえばこんなサイトとか。
(楽しすぎて一生読んでいられます)
さて、そんな私が、山で「ヘボ」を追って、育て、食べるまでのことを実際に体験者から聞き、実食し、とてもいろいろな思いが爆発しそうになったので、noteにメモしておくことにした。
何回かに分けて書こうと思うので、続きはまた後日。
ちなみにヘボは幼少の頃食べたきりだったが、やっぱり滋味深く美味しかった。
懐かしい想い出。