大人も子どもも、ともに学ぶ時代へ。
砕かれた価値観
「一緒に成長しましょう!」
私が高校生と過ごした3年半で一番心に残っている言葉だ。
設立当初の通信制高校のサポート校。
カリキュラムは一切ない。自分たちで作り上げるんだ!という趣旨の中で「有料の文化祭をやろうぜ!東京ドーム借りて!」などと無謀な企画をする生徒たち。軌道修正しようと「お金を取るのは、やめた方がいいい。」
「お金をもらうには、クオリティが担保できない。」「まずは自分たちのできることを、お金を掛けずにやってみなさい。」と口を出した途端、ある生徒から強烈なパンチを食らった。
「みもりさんのような大人はココにはいらない」と。
ショックだった。
そして私は口を出すことを一切辞めた。
結果、企画は生徒たちが思い描く形からはほど遠い仕上がりになってしまった。
「急にみもりさんが何も言わなくなって、残念だった。」
「最後まで一緒にやって欲しかった。」
後から生徒にこう言われた。
私は、彼らに謝った。自分の大人としての価値感を、あなた達に押しつけていたこと、もっと違う言い方でアドバイスすればよかった、途中離脱してごめんねと。
その時言われた言葉が「一緒に成長しましょう。」だった。
私の中の生徒たちへの関わり方が、変わった瞬間だった。
生徒をサポートする立場だから、きちんと教えなくてはいけない。それが自分の仕事だと思っていた。でも、そうではない。
これからの時代、大人も若者と共に学び、成長することが必要なのだと。
生徒たちの挑戦
それから、彼らはいくつも挑戦をし、失敗をした。
ある年のオンライン卒業式は、生徒主体で行った。
ディスコードとZoomを繋いでやるが、ハウリングするわ、ログインできない人がいるわで、「あれ?あれ?」と前に進まない様子に代表が「仕切り直し!」と叫んだ。
しかし彼らは「何故ですか!今日やります!」と無理矢理やり切った。
「失敗した!」と嘆く卒業生に、在校生から「あの卒業式は失敗ではない。チャレンジする姿勢をちゃんと見せてもらえた。」との名言も生まれた。
ある年には、仕上がりが間に合わないからと、直前に文化祭の日にちを変更した。
延期することに関しても、意見が分かれた。
生徒同士で、何度も何度も話し合っていた。
自分達の力に何が足りないかを考え、それぞれが意見を出し合った。
生徒同士のぶつかり合いもあったが、最終「日程を変更する」と、みんなの
話し合いで決定した。
色々あっても、最後その挑戦をした彼らの顔は、いつも生き生きとしていた。
彼らをみて私は思った。
「企画やイベントの出来を担保することよりも、試行錯誤し手を動かしたことが、何よりの価値なんだ。失敗を取り上げてしまうことは、彼らから学びの機会をうばっていることなんだ。」と。
大人がやるべきこととは?
何もない荒野を耕した入学当初のメンバーから引き継がれ、年を追うごとにイベントの仕上がりも良くなった。
私はこの3年間で大人は見守りに徹するべきだということを学んだ。
生徒たちから「助けて欲しい」と言われるまでは、口を出さずにグッと見守ることで、生徒たちが生き生きと動き出す瞬間を何度も見てきた。
また、生徒から「助けて」と言われた時に、私自身も全力が出せるようにと、さまざまなことを勉強した3年半だった。
次の場所へ。
そんな通信制高校のサポート校を2022年3月に退職した。
大人のふるまい方で、生徒たちはもっと伸びる。
その生徒たちが次の社会を作っていく。
教育の場所は学校だけではない。
今のあなたでいいんんだよ。さぁ次何やる?とわくわくして
手をつなぎあえるような場所。
通信制高校サポート校で一緒に走ってきて、生徒からは「むちゃぶり姉妹」と私とともに呼ばれていた桜中絵美さんhttps://twitter.com/emiscope1
と一緒に立ち上げた。
コミュニティの名前は「edumon(エデュモン)」
「Education×問い」から名付けました。
なんだかおもしろそう!そう思って下さる方はぜひ、このコミュニティに
参加してください。参加は無料です!
(イベントなどのコンテンツは有料になる予定)
いい社会っていうものは、みんなで作り上げられる。
みもりかよこ
https://twitter.com/kanakana755
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