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全盲の私が感じたアートの世界

今日の美術イベントの感想
この感動を忘れないうちにと思って
長くなりましたが書いてみました✒︎
 ことばでみる鑑賞ツアー
最初から最後まで
存分に楽しむことができました。
まったく色を見たこともない、
絵を見たこともない、
美術作品の知識を
全く持ち合わせていない私が
皆さんと言葉を交わしながら楽しめるかな、
ついていけるかな?
と最初は不安もありましたが、
ファシリテーターの方や
一般参加の青眼の方、
グループで一緒になった複数の方が
一つの作品から感じる
印象やエネルギーや空気感を
丁寧に言葉で表現してくださって、
心に響く言葉で
素晴らしいアートの世界を覗くことができて
心満たされる時間を
過ごすことができました。
美術館賞をする前、特に心配だったことは
全く色を見たことがないので、
淡いピンクとか
深いブルー
とか言われた時に
「❓」にならないかな?
ということでした。
せっかく説明してくれたのに
「分からない」で終わってしまったら
悲しいし申し訳ないし
せっっかくアートの世界を感じてみたいと思って
足を運んだのに
自分の知識が乏しいせいで
何も質問できず
楽しめなかったら嫌だな
と思っていました。
でもその心配はすぐに消えていきました。
「失礼ですが、色を見たことはありますか?
過去に何かを自分の目で見た記憶はありますか?」
と最初にファシリテーターの方が
優しくたずねてくださったことで
生まれてから今まで
自分の目で何も見たことがないこと、
色の説明を受けても
正直今までしっくりきたことがないことを
素直に打ち明けることができました。
それを一緒に回るグループの皆さんが
理解してくださった上で
身近なもの、例えば食べ物とか動物などに例えて
私を言葉によって
アートの奥深い世界に
導いてくれました。
美術館は私にとって
もっとも縁遠い場所だな
と今まで思っていましたが、
触れる作品もあるし、
人と人とが対話を重ねながら
分からないことはお互いに質問し合い
言葉というツールを通して
鑑賞することは
十分にできるのだな
ということが分かったので、
またこういったイベントに
積極的に参加してみたいな
と思いました。
ポカポカのあたたかい日差しを浴びながら
公園を散策したことも
楽しかったし、
お食事も美味しかったです。
また作品鑑賞の最後に
ユニークな椅子たちに座って
ゆったりと寛ぎながら
感想を語り合った時間も
良い思い出になりました。
言葉で作品を説明してもらっても
それはその作品の
絶対的な答えではないのだなと思いました。
みなさん、これはこういう作品だ
と決めつけず、
私が想像するのを
手助けするように
言葉をかけてくださいました。
 また新しい趣味ができそうです。
今回声をかけてくださった方と
サポートしてくださった方々に
感謝でいっぱいです。
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#ことばでみる鑑賞ツアー
#埼玉県障害者アート企画展
#埼玉県立近代美術館
#エッセイ

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