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小魚のはらわたのほろ苦さ

 お世話になっている方からおすそ分けをいただいたのが見出しの写真だ。仁丹(極小の豆アジ)を片栗粉をつけて唐揚げにして、醤油と砂糖と酒で飴炊きにしたもの。早い話が佃煮である。佃煮といっても市販のものと比べ味は控えめで、しっかりと魚そのものの味がする。
 年配の方には説明不要だろうが仁丹とは極小粒の銀色をした丸薬である。大きさ(小ささ?)といい、色といい仁丹にピッタリで昔の人のネーミングセンスには頭が下がるばかりである。

 さて、この仁丹は頭も内臓をわざわざ取っていない。新鮮な証拠である。わざわざ取るのも面倒だし、味が単調になりがちな佃煮だが内臓のほろ苦さがアクセントとなり、ご飯の友にも酒の肴にもオツなものである。

仁丹の佃煮
①仁丹(極小の豆アジ)を片栗粉をまぶして唐揚げにする。
②酒、醤油、砂糖で甘辛く煮て煮詰めて完成。
 ※そのまま真空パックに入れて冷凍保存可能。

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 こちらは極小イワシの南蛮漬け。これも近所の方にご馳走になったもの。
 新鮮な小魚を唐揚げにして調理する。はらわたの苦みを楽しむという点では先述の仁丹の佃煮と一緒ですがコンセプトが違う。この料理はいってみればサラダなのだ。

極小イワシの南蛮漬け
①キュウリは縦に4等分して適度な幅に切る。玉ねぎはざく切りにする。
②新鮮な極小イワシを頭と内臓残したまま小麦粉をまぶし油で揚げる。揚げすぎない。衣はキツネ色にせず白いまま。
③水に酢・塩・砂糖・みりんを合わせて沸騰させる。これによって酸味がまろやかになる。
④揚げた極小イワシとキュウリと玉ねぎを漬ける。物足りなければ醤油で味を足して完成。

 文中にもあるように衣は揚げすぎず、砂糖と酢は抑える味付けにするとサラダ感覚でどれだけでも食べられる小イワシの南蛮漬けの完成である。仁丹と佃煮を同じでこれもはらわたの苦みが良いアクセントになる。


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