刻みキュウリだけが欲しいの
いつからだったろう・・・ 職場へ持っていくお弁当はオニギリ&スープと決めている。お弁当を持参しないと、都会とは別の意味でランチ難民になってしまう。近隣に食事を摂れるお店が無いのだ。同居の母が作ってくれていた頃は甘えていたな~とつくづく思う。栄養や消化を考えつつ、ジオラマのように綺麗な作品を毎朝早くから作ってくれた。
そう・・・ 仕事が研修講師に変わった時からだ。隙間時間に急いで食べるのにオニギリほど便利な食事は無い。パンだってあるのに・・・と思うかも知れないが、わたしは割と身体が大きいので腹持ちの良いお米じゃないとだめ。しかも母の作るオニギリの中身はミックスネタでとても美味しかった。大好物の焼いたタラコとゴロイカ※に昆布の佃煮が混ざったネタの日は昼食時間がこのうえなく幸せだったし、ついついビールや日本酒を思い出してしまう。
※ゴロイカ:はらわたが残ったまま天日干しされたアカイカ、風味と塩味が凝縮されていて美味しい。
高齢の母が体調を崩して朝早く起きられなくなり、自分で弁当を用意しようとした当初は大きく躓いた。出勤前のルーティンを変えるのがこれだけ大変なのか・・・とか、朝ご飯の準備と並行してどうやってやれば良いのか・・・など、数日でギブアップしてしまい、ホカ弁に救いを求めたのを覚えている。ただ、あの独特の油臭さに閉口してしまって数日で嫌気が差し、コンビニのサンドイッチやオニギリを持参したりして、結局、自分でオニギリを作ろうと決めたのだ。
オニギリ自体を作るのも生まれて初めてだったのだけど(世の中の皆様、ごめんなさい・汗)、日頃、母が作るのを何となく眺めていたのと、スマホで握り方のコツなどを調べ、見よう見真似で何とか食べられる代物にはなった。こうなると中に入れるネタ探しが楽しみになって来て、スーパーの海鮮佃煮コーナーや漬け物コーナーなどへちょこちょこ行くようになった。
わたしが好きなもう1つのオニギリネタは漬け物。特にキュウリの○○ちゃんを細かく刻んだようなものと梅漬けニンニクなどをミックスすると味も食感も最高。海鮮ネタは佃煮昆布がベースだと合わせやすいように、漬け物系はキュウリの○○ちゃんを刻んだ漬け物が合う。それゆえ、この刻んだキュウリが一杯欲しいのに、なぜかコレが独り立ちしておらず、ツボ漬けや柴漬けとセットして半々で売られているのだ。柴漬けは歯がキシキシするのであまり好きじゃないのと、ツボ漬けも割と味が濃いので少なめで良い。そうなると常に刻んだキュウリばかり消費が進み、ツボ漬けや柴漬けが溜まっていく。
職場帰りに彼方此方のスーパーへ寄ってみたり、ドラッグストアやコンビニもいろいろ覗いてみたのだが無い。本当に無い。最近ではドライブや旅行に出かけた先でも常に刻んだキュウリの漬け物を探している。キュウリの○○ちゃんを刻めば?と言われそうだが、半分こで製造している会社がある訳なので、しつこく探してみようと思っている。
終わり