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子どもがスポーツをやる意味について、野球指導者のオンライン講習を受けて考えたこと。

こんにちは。きゃめです。

1年ほど前に、息子が野球を始めまして。

それまでの穏やかな週末から一変、息子は野球漬けの日々を過ごし(本人とても楽しそう)、家族は基本的に野球のスケジュールに合わせた日々を過ごしています。

先日、チームの代替わりにあたって役職的なものを負うことになったんですが…  なんと我が家は夫婦そろって野球未経験でして。

「無知すぎる、どうしよう…」と思っていたところに、チームのコーチから公認野球指導者認定講習というのを教えていただきました。

私自身が指導することはないんですが、単純に「野球の指導者ってどんなことを学ぶの?」と興味が湧いたので、講習を受けてみました。こちらです↓

受けてみたらですね、想像以上にめちゃくちゃ学びが多くて。

これは多くの人に知ってもらいたいと勝手に思ったので、ささやかながらnoteを書いてみます。

講習を受けて強く印象に残ったのは、野球の指導そのものではなく、「子ども達が楽しそうにスポーツをやっている姿って尊いな」っていう感情でした。

完全にもう親としての視点だけど、息子と同じくらいの年齢の子ども達が楽しそうに野球をしている動画を見たら、泣けてきた。

うんうん、楽しいよね、楽しいことに没頭するのいいよね、って。

「子ども達が楽しんでスポーツをやれる環境を作ることが大事だな」ってしみじみ感じた。

スポーツでもなんでも、まずは「楽しい」っていう感情がすべてだと思うんですよ。

練習とか成長とか自主性とかを話し始める前に、そのことを楽しんでいるかどうかがすごく大事。

野球って楽しい、サッカーって楽しい、ピアノって楽しい、勉強って楽しい。

対象はなんでもいいけど、そういう「内側から湧いてくるエネルギーがあるかどうか」が、子どもにとってすごく大事なんだろうなーって、講習を受けてしみじみ思いました。

特に第1章の「スポーツマンシップ」と第2章の「ティーチングとコーチング」の部分は、スポーツに関わるすべての親が見ておいた方がいいでしょと感じました。全力でおすすめします!

公認野球指導者認定講習 基礎の内容

e-Learning形式の講習です。合計7時間くらいの動画を見て、最後に確認テストがあります。確認テストはテキストを読めばわかる程度の難易度。

注意点は、
・受講開始から30日以内に終了する必要があること
・動画の早送りができないこと
です。

申し込んだときは仕事に少し余裕があったので「今ならいける!」と思ったんですが、急にバタバタと忙しくなってしまい… 最後の方は焦りました。無事に終わってよかったです。ホッ。

受講料もそんなに高くないです。
私が受けたU-12(12歳以下)は4000円で、U-15(15歳以下)は5000円。

まとめて受講しても1000円しか変わらないので、ずっと野球の指導に関わる人ならU-15まで取るのもありかなと感じました。私は概要を理解したかっただけなのでU-12のみにしてます。

このnoteでは実技部分は割愛しつつ、特に心に残った「スポーツマンシップ」と「ティーチングとコーチング」の部分について書きます。

主に「講習を受けて私が感じたこと」を書きますので、基本的に無知ですし(←いばるな)偏見なども入っているかもしれない点はご留意くださいませ。

内容に入る前に、前置きとして、共働き家庭が子どもにスポーツをさせることについて、思うところを書いてみます。

共働き家庭が子どもにスポーツをさせるには覚悟がいるよね

子どものスポーツって、けっこう親側の覚悟が要りませんか?

我が子がスポーツをするということは、多くの場合、親には少なくない負担がかかりますよね。

早起きしてのお弁当、送迎、当番などのあれこれ、遠征時の帯同などの身体的な負担から、月謝、スポーツ用品代、交際費、ときには通院代などの金銭的な負担まで。

野球は特にお金がかかるし、体制も前時代的だという声を多く聞きます。

私の周りの共働き家庭は「申し訳ないけど、野球だけは無理って子どもに言ってる」というケースが少なくありません。

実際に去年、私の子どもが野球を始めたと話したら、周りのフリーランス仲間は「まじで!?ようやるね… うちは絶対に無理…」と絶句していました。

お金は確かにかかります。グローブは3万円以上、バットにも1万円以上は平気でかかるので、マジでお金消えていくやん…と日々真っ青になりながら過ごしています。

野球は貴族のスポーツだった。平民が気軽にやってはいけなかった。ごめんなさい。

体制とか身体的な負担に関しては、正直よくわからないです。他のスポーツを知らないから。

拘束時間は確かに長いし、遠征の日とかは朝めっちゃ早い。父親の負担がとても大きいと思う。母親は父親ほどではないけど、それなりに色々ある。でも昔よりはだいぶ楽になったと聞きます。(昔はどんな感じだったんだろう…無理…)

ただ「始める前に今の生活の様子を知っていたら、野球を始めなかったか?」と聞かれたら、それも正直よくわかりません。

子どもがやりたいと言っているのに「大変だからやらない」という判断を、私はできたのかな。わからない。ダメよって言えてた自信はない。結局やっていたかもしれない。

今は、もう始めちゃったからね、やるしかないです。子どもはまだ始めて1年だけど、本当に野球が大好きで大好きで。毎週すっごく楽しんでいるので、今さら取り上げることはできないなと思っています。

野球を始めるまでは、同じマンションに住んでいる人への挨拶すらまともにできなかったのに、今はもう大きな声で挨拶できているし。小さくても大きな変化が生まれているな、と息子を見ていて思います。

我が家は下にまだ3歳の子がいるので、身動きが取りにくかったりもします。真夏の応援はヤバい。車酔い問題もあるし、いろいろ難しいです。

時間については、家庭として可能な範囲でなんとかやりくりして、お金は…必要なぶんは頑張って稼ぐしかない!と思って覚悟を決めています。

そういう意味では、会社員よりはフリーランスでよかったのかもしれない。週5出社が必須の会社員で、毎月の収入の上限が決まっていたら、体力的にも金銭的にも野球はやれなかったと思う。

でも、すべての家庭がそうやって調整できるわけでもなくて。だからこそ子どもにスポーツをやらせることには覚悟が必要なわけで。

最近は共働きも増えていて、専業主婦家庭の方が少ないじゃないですか。

子がスポーツをやるということが、親やきょうだいの犠牲ありきでしか成り立たないとしたら、それはサステナブルじゃないなとも感じています。

だからこそ、私なりにできることをやっていきたいなとも思いました。両親が働いていても機能していくチームとしてのあり方を模索したいなと思っています。

それは野球の伝統とか歴史を破壊する行為ではなくて、時代に合わせての変化だととらえています。だから先人達へのリスペクトは忘れずに、現代に合わせた形を目指したい。と、現時点では思っています。

と、いきなり話が変な方向にいきましたが、言いたいのは、野球が大変だとかそういう話ではなくてですね。

プロに行ける選手はごくわずかなのに、スポーツをやる意味って?

っていう話です。

これ考えたこと、一度くらい、ありませんか?

我が家は、それまで子どもがやっていた習い事が一人で完結するものだったんですね。スイミングとか将棋とかね。

小学校中学年を迎えるタイミングで、「学校以外の環境で、仲間と一緒に目標に向かって努力する」経験ができる機会を作ってあげたいと思っていました。

子どもに「チームスポーツを始めるのはどうか」と提案したところ、本人が野球を希望したので(両親とも野球は未経験なのに!)野球を始めることになりました。

結果として、未経験なのにいきなりレベルの高いチームに入ることになり、これでよかったのだろうか…と思うこともあったりして。

「プロどころか、レギュラーになれるかもわからないのに、スポーツを続ける意味ってなんなんだろう?」とかも、考えたりしました。

今はもう私なりに心の整理がついていて「本人が楽しんでいることが第一。レギュラー入りとか勝敗は二の次」「自分なりの目標を設定して、それに向かって努力する経験ができればよし」と考えています。

今回たまたま野球指導者認定講習を受けることにして、第1章「スポーツマンシップ」を受講していたら、我が子がスポーツをやる意味についてのヒントが見つかった気がして、雷がズドーンと落ちた感じでした。すごーく腹落ちした。

スポーツをやる意味は、試合に勝つとか、プロになることだけではなくて。

ひとりの素晴らしい人間を育てるってことなんだっていう言葉を見たときに「ああ、そうだな」ってしみじみ思ったんです。

「そうか、ここでの経験ひとつひとつが、子ども達の将来に大きく関わってくるんだよな」とも思って、これからチームの運営に関わっていく保護者としても身の引き締まる思いがしました。

きっとスポーツの指導にあたる方々は、一般人の何十倍も何百倍も、スポーツをやる意味について考えているはずだと思います。

そういう方たちが数十年レベルの時間をかけてたどり着いたであろう答えに、たった4,000円払うだけでアクセスできたことに感動すら覚えたよ私は。

すごい時代になったよね。ネット社会万歳。(大げさ?)

ちなみに講習の中でスポーツマンらしい振る舞いの例として挙げられていたのは、こんなことでした。

負けたときに、
・他人のせいにしたり、言い訳しないで、負けを認め、勝った相手をたたえることができる
・敗因を考えて反省し、これまで以上に努力できる

勝ったときに、
・勝利に関わった人に感謝することができる
・戦った相手(敗者)の気持ちを思いやることができる
・次の勝利に向けて、今まで以上に努力することができる

(手書きメモを参照しているので細かいところは違うかもしれない、ご容赦ください)

これって、仕事でも一緒じゃん。っていうか、人生でめっちゃ大事なことじゃん!!

って心から思いました。

もちろん、せっかくスポーツをやるんだから、勝てるほうが楽しいに決まってる。

でも、勝っても負けても、仲間や相手チーム、周りの人のことを思いやった言動ができて、我が身を振り返って努力を続けられる、そんな感じの人に育ってくれたらいいなと思います。

スポーツマンシップ、めっちゃ大事だね。学び。

講習の中で繰り返し出てきていたのがこんな格言。

勝って驕らず、負けて腐らず

勝ったときには威張ったりせず謙虚にして、負けたときには落ちこまず、バネにして頑張ろう、という意味。

子ども達に繰り返し伝えてあげたいなと思う言葉でした。

第2章の「ティーチングとコーチング」の話も、だいぶ納得感が高かったのでチラッと紹介します。

ティーチングは「答えを教えること」
コーチングは「自ら考えて行動させること」

私の手書きメモから要点をまとめると、

一方的なティーチングのみの指導だと、子どもの考える力が育たない。

「失敗したら怒る」というような指導をしていると、子どもは怯えて、失敗しないことを優先させてしまう。それは失敗する権利すら取り上げてしまうことにつながる。失敗から学ぶことはとても多い

もちろん、ティーチングが悪いわけではなく、最低限の指導は必要。けど一回教えたら、その後は考えさせるアプローチを大切にしたほうがよい。

コーチングでは自分で考えて工夫することを重視する。失敗しても、自分で考えて成功まで持っていかせる。自分で考えて失敗を取り戻すことで自信がつく

というような内容でした。

めっちゃ本質じゃん…

「自分で考えさせること」は、我が家もとても大切にしているので、野球においてもコーチング的アプローチは意識していきたいと改めて思いました。チームの子ども達と接するときにも忘れずにいたい。

めちゃめちゃ心に残ったのは、この言葉。

やらされる100本より、自分でやる10本

う~ん、たしかに。そうだよね。(たしか素振りの回数についての話だった気がする)

ちょうど息子の素振りの数を気にしている夫にこの言葉を伝えたら「刺さった」と言っていました。

もちろん、自分でやる100本の方がいいのかもしれないけど。

本人に目標を立てさせることの方がずっと大事っていう話なんだよね、きっと。このあたりのことは、まだまだ我が家も試行錯誤中です。

ということで。なんとか7時間を捻出して、公認野球指導者認定講習を修了しました!とても学びが多かったです。

講習で聞いたボールの持ち方や投げ方も、そのまま子どもに伝えたら、すぐできるようになっていた(ように見える)し。←野球未経験の壁

改めて、このまま野球を頑張ってほしいなーって思いました。

講師の方々、本当にお話が上手。教え方もわかりやすかったです。「野球の世界は古い」という巷の印象(?)を鵜呑みにしてしまっていた自分を反省したりもしました。

野球のみならずスポーツをすることの素晴らしさを語り、子ども達の自主性、強調性やチャレンジ精神などを育むための関わり方を繰り返しお話されていたのが印象的でした。

そういう関わり方が、結果的に野球人口の減少に歯止めをかけることにつながるはず、というようなコメントもあり、たしかにな、とも思った次第です。

私も「野球の世界に首をつっこんだ親」のひとりとして、感じたことを綴ることが、なにかしらよい影響をうめばよいなと思って。こうしてつらつらと書いてみました。

子どもにスポーツを始めさせようか悩んでいる人や、スポーツをやらせる意味って?と感じている人など、誰かしらのヒントになれば嬉しく思います!

子どもがスポーツをやる過程で、自分との向き合い方、相手との向き合い方、周りとの向き合い方を学んでいければいいなって思う今日この頃です。

野球をやっていく過程で、技術が向上するだけじゃなく、総合的な人間力みたいなものが醸成されていけば理想だなと。

そんなわけで、

スポーツマンを育てることは、ひとりの素晴らしい人間を育てるということ

やらされる100本より、自分でやる10本

今回すごく心に残った、このふたつの言葉を胸に、これからも子どものスポーツに向き合っていきたいなと思った講習でした。

綺麗に言語化しきれていない部分はあるんですが、気持ちがホットなうちに書いておきたかったので、だだだーっと書いてみました。乱文すみません。

講習を聞きながら心に残ったポイントは手書きメモとNotionに残しているので(メモ魔)何度か読み返して咀嚼しながら、子どもへの関わりに活かしていきたいと思います。

そして…  何よりも驚きなのが、こうやって子どものこときっかけで、人生にも仕事にもつながる学びを私自身が得られるということだよね。

ここ1年は、私自身が仕事での「チームのまとめ方」に悩んでいた部分もありました。そこに、仕事とはまったく別の方向からチームプレイとか組織をまとめることに向き合うことになるとは!予想すらしていませんでした。

子どもが野球を始めなければ、そして今回たまたまチームの役職に就くことがなければ、この講習を受けようと思うこともなかったと思うので…

なんかそういう人生のタイミングなのかな、とも思ったり。

完全にボランティアで、仕事も調整しながら、家族との時間も費やしながら向き合うわけで。ある種、社会貢献的な行動だな~と、とらえています。というか、そう思わないと、やってられん。

でも別に後ろ向きなわけではなくて、けっこう前向きです。どうせやるならイヤイヤやるんじゃなくて、学びに変えたいと思ってる。自分自身のその後の人生にも活きるような経験にしたいなと考えている今日この頃です。

大変な1年になりそうですが、乗り越えていきたいと思います!

長くなりましたが、ここまでお読みくださってありがとうございました。

ちなみに私が受講したのはこちらの講習です ↓

※全日本野球協会の関係者の皆様、ぜひ、動画の早送り機能を!ご検討お願いします

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