彼女たちの今
長女、5歳3ヶ月、次女、2歳9ヶ月。
喧嘩、仲良しの繰り返し無限大マークを無限走行中。
年功なんのその、次女ブチギレ、握りしめた拳を姉の方に向け歯をギリギリ鳴らしながらこの世の憎しみの全てをはらむ目つきで睨みつけ、ブツブツ暴言らしきものを吐き、姉を震え泣かせる。ジャイアンかよ。長女も泣くなや。
「ギッタギタにしてやる〜」(ボキボキ拳を鳴らす)
※イメージです。
翌日も、定例の喧嘩勃発。
姉による「火曜日、幼稚園で先生に言うもんね!」と、妹の非行を園で告げ口するとの宣言。やる事がチクりの脅しなんてまじで小物が過ぎる。因みにこの日は日曜日、翌月曜日は祝休のために火曜日と明言、かなり具体的かつ現実的である。これは本気だ。やめとけ。
それを聞いた妹、チクりの概念も知らんだろうがとりあえず
「たーたん(一人称)も、よーちぇんでゆーもんね!」と対抗。こちら、週1プレ保育ごときの帰属で威を借る。
いずれにせよ、こんなとこでまで先生の名を借りて申し訳ない思い。
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食後、毎回長女に、おててとおくち拭いた?と聞く。「拭いた」と即答される。最近はこうしてひとりで出来ることが増え、安心し本人に任せていたのだが、この時は何故か気が向いたのですぐ長女が使ったはずのティッシュを片付けようと思って探すも、ない。
あれ、ティッシュのごみは?と聞くと
目を丸くし数秒の後、
「アハッ拭いてなかったー」
こいつ、母なら騙せると思ってやがる。
責める気はないので、ちゃんと拭いてよ適当なこと言わんで、程度で済ませた。
すると翌日の食卓で、一言一句同じことを繰り返しやがった。なめるな。
更に翌日、わたしが次女に
「次女ちゃん、おてて拭いた?おくちは?」と聞くと、拭いた、とのこと。
すかさず長女が
「えっじゃあゴミは?ティッシュのゴミはどこ?!?!」
どの口が言うか。
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児童館にて、我が家と同じ絵本を数冊見つけたので、次女に「ほら!一緒だよ!ほらほら!」と教えると
「…またかよ!」と吐き捨てられた。この母の胸中、察して頂きたい。
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夜、わたしの耳元に次女が口と手を当て、いわゆる「こそこそ話」を始めた。
可愛い小声で何か話してくれているのだが不明瞭。微笑ましく思いつつ注意して聴くと、ようやく聴き取れた。
「こしょこしょこしょ…こしょこしょ…」
正真正銘の「こそこそ話」だった。こしょこしょ、としか言っていなかった。
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毎日500回くらい、おかーさんおかーさんおかーさん、と言われて辟易とするが、こういうささやかな日常を、記憶に刻んでいきたい。
わたししか知らない、彼女たちの今の姿。