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「何もしてない」夏休み

盆も暮れ、夏休みも折り返し。我々の児童館行脚の日々は続く。

午前、市内の西児童センター(仮)へ。娘2人を1時間半ほど遊ばせる。

お昼ご飯だから、と彼女らをおもちゃから引き剥がし、車へ。

5歳の長女が言う。
「ねぇ、まだ夏休み?長女ちゃん、幼稚園行きたいー」

全くの同感である。
とはいえ、我が子からこんな事言われるやるせなさと虚無感、忌々しき夏休みよ。

それを聞いた2歳半次女、
「たーたん(一人称)も、よーちえんいきたいー!」

嘘をつけ、週1のプレ保育ですらイヤイヤ泣きながら行ってただろが。

「ほんとかー?泣いてたでしょ、たーたん。
ねー、早く幼稚園始まってほしいわ、ほんと…」

毎日毎日、3人「いつメン」、そりゃアンタたちも飽きるよね。

これほど毎日児童館に行くのには、そこで長女のお友だちとたまたま会って遊べるかも、なんて淡い期待もあるからだ。子どもたちだって、同年代の友人と遊ぶ方が楽しいに決まっている。しかし、まじで誰にも会わない。こんなにあらゆる児童館に行ってんのに。みんなドコに行ってしまったのさ…。

夏休みの児童館は小中学生の溜まり場でもある。幼児にとってその存在は脅威で、小さな子を持つ親御さんは敬遠しがちなのかもしれない。大いに同感。だからお友だちが見当たらないのか…。

でも、児童館でカードゲームや室内遊具で遊ぶ小中学生を見ていると、自宅でずっとゲームやSNSを見ている子どもよりよっぽど健全で好ましいと思える。この酷暑、行き場がないのは我々と同じだ。

共存するのは戸惑うが、いずれ我が子たちもあのフェーズに入る訳だしその辺はお互い様。まぁ、慣れるし。彼らの行動が幼児にとって迷惑や危険だと感じられる時には(たまにある)、大人として注意の声がけをする、それだけだ。

自宅で昼食、面倒なのでケンタッキーのポテトをドライブスルー。むさぼるように平らげる娘たち。個人的見解として、フライドポテトは薬物だと思っている。期間限定ドリンク全サイズ100円、アイスコーヒーガブ飲みのわたし。夏限定の塩エビバーガー食べたかったけどもう品切れだった、悲しい。

息つく間もなく、児童館午後の部。今度は南センター(仮)。

アナ雪のバービー人形みたいなものがココにはあって、初めて遊んだけど楽しい。クリストフのブーツを脱がせ、これが恐ろしく臭いという設定で盛り上がった。昨今我が家で深刻な問題となっている、娘の靴の現状に基づく設定だ。それにしても、大のおとながシラフで人形を振り回しクサイクサイー!と言い続けるなんて、狂気じみている。これが子育てなのだ。

その他、遊戯室で車遊びをし、おやつを口実に買い物をして帰宅。

この日は、娘たちの就寝時刻より前に夫が帰宅。大喜びの2人。わたしはキッチンに立ち、彼の夕食の支度をする。

すぐさま父親の膝の上に乗っかり甘えだす次女。

「今日は何をしたの?」
問いかける父に、次女が返した言葉。

「なんもしてなーい」

わたしはキッチンから思わず大きな声を出す。
「ふっざけんなよ…!」

脱力で笑いが出てくる。夫も笑っている。

あぁ、こんなに必死で遊ばせてるのによぉ、幼稚園に行きたいとかよぉ、「何もしてない」とかよぉ。報われぬ母に、どうか救いを与えたまえ。

今日もうちの子どもたちは素直で愉快、こんなことが案外、なかなか良い思い出になっている気もする。

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