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自死は誰のせいでもない。脳の誤作動が原因だと捉えるようになりました。【数人の自死を経験した者より】


*自死遺族や自死で大切な人を亡くした経験のある方へ。

私はアメリカの四大で、
DSM(精神障害の診断と統計マニュアル)を詳細に学んだ者です。

まずは、日本政府・製薬会社・有識者に一言、申し上げます。

うつ病はこころの風邪なんかじゃない

うつ病(正式名称:大うつ病性障害)は、
脳の機能に異常がもたらされている状態です。

健康な免疫の持ち主なら、ほうっておいても短期間で治る風邪とは比較できるものではない。

上記の誤った認識に基づいたメッセージは、

「うつ病は、風邪のように誰にでも起こる病気なんです、安心してください。」という意図であったと思います。

が、うつ病における、圧倒されてしまう悲しみや耐えがたい苦しみは、
風邪のように簡単に脳を去ってくれるものでは、ないのです。

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うつ病が起こしてしまう症状

うつ病の症状のひとつに、希死念慮があります。

私も幾度と経験したことがありますし、生涯で経験されたことのある方は
実は少なくないのではないかと私は感じています。

うつ病を発症していなくても、希死念慮を経験することはあります。
ビジョン心理学でいう、デッドゾーンですね。)

私の大好きな江頭2:50さんも、そういったところにいた際に
ビートたけしさんに救われたとおっしゃっています。

そして彼は、「死にたくなったら俺を見ろ!笑え!」とも
言ってくださっています。

人生が、とてつもなく苦しくなってしまう時期は誰にでも訪れる可能性があり、往々にして、訪れます。

人の脳は高等です。深いこと、さまざまなことを悩んで悩んで自分を追い詰めてしまうこともできてしまいます。

しかも不完全な脳は、バグを起こすことがあります。

「私がいなくなったらみんな楽になれる」
「人生には苦しみの他に何もない」
「この苦しみをなくすには、命をなくすしか方法は絶対にない」
「しんだら絶対に楽になれる。」と脳が誤作動して(=脳がそう囁いて)

悲しみや痛みをこれでもかというくらい感じさせ、
上記のような事実ではない思考を生じさせ、
それを本人に信じ込ませることもできてしまいます。

風邪の症状のひとつが咳であったり熱であったりするように
うつ病の症状のひとつが、希死念慮なんです。

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自死の危険性が高いとされるのは、

(お読みになりたい方だけ、スクロールしてください)











抑うつ状態で体調もわるく、横になることしかできない状態のときでは、
実はないんです。

  • 心身がある程度回復して、布団の中以外で過ごせるようになったとき

  • 周りの人に「以前より元気になってよかった」という印象を与えるとき

  • 「快方に向かっている」と医者でさえも判断するとき

  • でも、希死念慮はその人の脳から消えてくれていない

その時期です。

なぜかって、横になっていることしかできないときには
自死を実行してしまう力さえないからです。

自死を決意したことで、晴れやかな表情になる人もいるそうです。

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遺された人へ:あなたのせいじゃない


万が一、万が一、
その人が自死で去ってしまっても、

あなたのせいではありません。

あなたはご自身のことをどうか、どうか責めないでください。

でも、
ご自身を責めていることも、責めないでくださいね。

この世の誰も、「マインド・リーダー」ではないのですから。

他者の心の中を読むことは誰にもできない

それで当たり前なのです。

あなたのせいでは、ないのです。


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次に、
うつ病の症状のひとつである、怒りっぽさやイライラを他者にぶつけてしまうというものや、抑うつ状態を強く示していた人の場合についてお話しします。

そのような状態の人の周りにいるだけでも、エネルギーのいることですね。

気が滅入ってしまうのは人として自然な反応です。

あなたの心と生活も真に大切なんです。

あなたも様々なことがある人生を、仕事をしたり家事をしたりしながら、
なんとか日常をこなしながら生きている「人間」です。

人間って実は、みんなそうなんです。
多少の程度の差こそあれ。

みんな平気に暮らしているように見えて、
色々なことを抱えているものです。

自分のことをほうったらかしにしてしまうと、あなたの心身の健康をそこなってしまいます。

自分が実はつらいのに、苦しいのに人を助けてあげようとすることを、心理学は「犠牲」と呼んでいます。


「犠牲」「自己犠牲の精神」と聞くと、
キリストを思いうかべる方もいらっしゃるかもしれませんね。

そうです、聖書には、
「キリストは人間の罪を洗うために、ご自分を犠牲にささげられた」とあります。

でも少し待ってください。
あの方は、キリストです。神の子です。

私たちは、不完全でデリケートな人間です。

キリストにはなれないし、ならなくていいんです。

キャビン・アテンダントがよく言うアドバイスに
「誰か(特にお子さん)に酸素マスクをつけてあげる前に、あなたがあなたのを先につけてね」といものがあります。

あなたが酸欠になって意識を失ったら、あなたも助からず、あなたの周りの人を助けることも叶いません。

それを回避した、あなたの決断を私は尊重します。

あなたが元気でないと、人を手助けする余力が出てこなくて当然です。

アメリカでは、国家(や州の)資格を有した優れた心理カウンセラー自身がうつ病を発症したり、別のカウンセラーのカウンセリングを必要としたり、アルコールや薬物依存症になってしまう例が少なくないことが知られています。

大学院を卒業し、訓練を受けた
プロの彼らでもそうなんです。。

あなたのせいでは、本当にないのです。


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私は自死で大切な数人を見送りました。

「あの時ああしていれば…」「私の力不足だった」「私のせいだ」
私も長く自分を責めました。


あなたがもしそう感じているのなら、あなたのお気持ちはとてもよくわかります。

そして、あなたが愛のある人であることの証拠ですと伝えたいです。愛から出てきている感情です、と。

「罪悪感は愛に比例する」と、ビジョン心理学で言われています。

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亡くなった今でも、その人への愛をとめないで

肉体がなくなってしまっても、その方をどうぞ愛し続けてください。

私の母は、実母を2歳くらいのときに自死で亡くしました。母は当時幼く、実母の記憶がありません。

母の兄は当時小学生で、お葬式の風景まではっきりと覚えています。
そして彼は、「実母は僕を捨てた」という思いを今でも手放しきれずにいます。それはもちろん、彼を苦しめています。

でも私は思うんです。
天国にいる彼の実母にとって、もしかしたらもっと辛いことなのではないでしょうか。。

「あなたを捨てたんじゃない。あなたを拒絶したんじゃない。
あなたを今でも愛している。地球に戻ることができなくてごめんなさい。」と、彼女が伝えたがっている気がしてなりません。

私が現在、自死をどのように捉えているか

というと、「原因は脳の誤作動」だ、と。

その人のせいでもない、あなたのせいでもない

「もう聞き飽きたよ…」というメッセージになってしまうのかもしれません。すみません。

でも、
先に旅立ってしまった方は、
あなたが自分を責めることを本当に望んでいるでしょうか。

生前、あなたはもしかして、そのようには感じられなかったのかもしれません。

でも、天国に着いて、穏やかな気持ちになられていると想像できる今、
その方の気が変わっておられるかもしれませんね。

あなたが、その方のことを大切に想いながら
ご自分の人生を謳歌することが
その方の喜びだと、感じておられるかもしれませんね。

生きていてくださってありがとうございます

私の考えを押し付けるつもりはありません。
「そんなん要らんわ!余計なお世話や!」と跳ね退けていただいてもいいんです。

あなたが大切な人を自死で見送ったこと、
その原因があなたにあるかもしれないと感じておられること。

あなたの心の痛みを私はひしひしと感じています。

私はあなたが大好きです。

様々な葛藤やつらい思いを抱えながらも
生きていてくださって、ありがとうございます。

今日も生きてくださっているあなたに敬意を表します。

よろしかったら、
心の中で長くあなたを抱きしめさせてください。

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