去年の記憶は昨日の記憶のように鮮明なのに。
去年の夏は、こんなにすぐ近くに感じるのに、日にちを数えれば300日以上経っている。
歳をとると、一年が早いと言うけれど、23を超えてからそれがわかるようになった。
1か月はとてつもなく早いスピードで過ぎていって、黄昏れる暇もない。
それだけ充実しているということなのかもしれないけれど、生きていくということは取り留めもなく大雑把に過ぎていくんだなあと思う。
日常は気怠く、大したこともないが、小さな喜び、小さな悲しみ、小さな怒り、小さな楽しみが日々連なって思い出になる。ひとつ一つを覚えているわけではないけれど振り返るとその瞬間を思い出す。
去年の夏はどう過ごしていたのかとか、誰と会っていたのかとか。
去年の夏は、長い間自分を見つめていた気がする。急いでその場しのぎにみんなの真似をしてみたりして、模索し葛藤していた記憶がある。
時が過ぎるとそれも大したことはない。
あの時は毎日葛藤で心が張り裂けそうだったけれど。
もし過去の自分に教えれるのなら、怖がらずに、決めつけずに流れるように何かを始めるといいと教えてあげたい。目的はなくていい、始めると見つかるものだと。
夢は夢のままで終わらせても美しく、視野が広がることもあると教えたい。
これを読んでいるあなたの去年の夏はどんな日々でしたか?
思い出すと、心が穏やかになり過去を受け入れられるし前を向ける気がしませんか。
今日はもう少しで終わるけれど、また今日を来年思い返して心が穏やかになれればいいなと、私は思う。
幸せな明日へ乾杯。