雲Nubes_2015.11.16
noteで雲の写真集『雲Nubes』をつくっています。
▼クラウドウォッチャーはカタログづくりもしない。雲の類と種と変種をせっせと仕分けする仕事は、気象学者がわたしたちに代わってやってくれる。彼らはそれを仕事というが、わたしたちのクラウドウォッチングはもっと優雅で思索的な楽しみだ。物象の深い理解と、精神世界の探究を誘うものなのである。
——ギャヴィン・プレイター=ピニー『「雲」の楽しみ方』桃井緑美子(るみこ)訳、河出文庫、2017年1月20日 初版発行
と言いつつ、この本では、雲の類と種と変種について詳述されており、かなり専門的な気象学的知見もちりばめられている。
▼雲を描かせたらおそらくイギリス一の画家ジョン・コンスタブルは、空を風景画の「基調」および「情趣を表わす手段」と見なしていた。コンスタブルの描いた雲の風景には、その下に広がる牧歌的な風景に欠けているドラマと活力が感じられる。
——同上
東京の渋谷区立松濤美術館で開催中の展覧会「空の発見」では、ジョン・コンスタブルの《デダムの谷》(1805-17年頃、油彩・カンヴァス、栃木県立美術館)という作品が展示されているようだ。会期は11月10日(日)まで。