詩のようなもの#22~24

22,ララバイ

お行儀よく 愛想もよく 女の子はいつだって可憐で

迎えた聖籠 閉じ込め詠唱 女はいつか必ずなんて

求められていたのは 子じゃなくて娘でいることだった

何にもなり損ねた自分が 泣くこともやめた

分かりました すみません 二言で一日を終える

憧れの笑い声と添い寝して ひとりきりララバイバイ


やましくなく 嘘もなく あの人はいつだって潔白で

唐突な必然 飛び越え悠遠 彼とは寸分違わずなんて

求めようとしたものも あっけなく手放したっていいや

不意に呼ばれた自分が 愛おしくなった

馬鹿野郎 ありがとう 自分の言葉を紡ぐ

だらだらと笑い合って2人眠る また明日ララバイバイ



23,雨

雨滴が咲いたら 忘れるよ

綺麗な虹に笑えるよう

壊れた傘の骨ですら 戻らないと知っている


24,至り

黒板に残るチョークの粉 貴方と見た夜空を思い出した

日にちなんか覚えていないけど 確かに過ごした夏の暑さで

若さだとか 勢いだと 勝手に決めつける太陽に逆らった

俯いた わからなくて 一定の法則に振り回されて

けなされた あの一瞬は 君のことを考えていたんだ




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